金融大手クレディ・スイス(CS)は、同行の住宅ローン担保証券(RMBS)を巡り米国で起こされた訴訟について、和解金4億9500万ドル(約735億円)を支払うことで合意した。
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同行が17日、和解を発表した。
訴訟は、2008年以前の住宅ローン担保証券事業を巡り、ニュージャージー州司法長官が同行を相手取り提訴。司法長官側は、CSが「RMBSの募集と販売に際して投資家を欺き、詐欺や欺瞞に関与した」と主張していた。
同行は声明で「規制当局が請求したもので最大で唯一残っていたRMBS訴訟について、解決に向け合意に達したことを嬉しく思う」とコメントした。
また「和解金には引当金を全額計上しており、訴訟や法的問題を積極的に解決する当行の取り組みにおいてさらなる重要なステップとなる」とした。
相次ぐ不祥事
CSを巡っては9月、大規模なコスト削減の一環として、従業員の約10%を削減する計画が報じられた。
この人員削減計画は、一連の不祥事と膨れ上がる訴訟費用を受けてのもの。同行は6月、ブルガリアのコカイン密売組織によるマネーロンダリング(資金洗浄)を防げなかったとして、スイスの大手銀行では初の刑事裁判にかけられ、有罪判決を受けた。同行は判決を不服として控訴している。
また、米アルケゴスと英グリーンシルの破綻などに伴う損失への対応も尾を引いている。
英語からの翻訳・宇田薫
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