サッカーのワールドカップ(W杯)に向け、8日午後7時(日本時間午前2時)にスイス・ルガーノで日本代表とスイス代表の強化試合が行われる。現地には続々とファンが集結して熱気が高まる中、スイス各紙も対日本戦に大きく注目している。
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マルチメディア・ジャーナリスト。2017年にswissinfo.ch入社。以前は日本の地方紙に10年間勤務し、記者として警察、後に政治を担当。趣味はテニスとバレーボール。
2016年からスイス在住。17年にswissinfo.ch入社。日本経済新聞社で8年間記者を務めた。関心テーマは経済、財政、金融政策、金融市場。
スイスにとって、対日本戦はW杯に向けた最後の強化試合。スイス代表を率いるヴラディミル・ペトコヴィッチ監督は無料紙20min.に対し、最後を締めくくる重要な相手に日本を選んだ理由を「日本代表は様々なプレースタイルを持っている。速さ、走り、戦術的な訓練、それらが興味深くミックスしている」と評価した。
スイスが日本戦に高い関心を寄せるのは、日本代表選手の多くが欧州のサッカークラブに所属していることも大きい。スイスの無料大衆紙ブリック外部リンクは8日、MF長谷部誠(フランクフルト)、MF原口元気(デュッセルドルフ)ら7人が隣国ドイツのブンデスリーガでプレーしていることに触れ、その中でもMF香川真司(ドルトムント)を「ドルトムントの疾風」「最大のスター」と高く評価。「今夜はNati(ナチ:スイス代表の愛称)にとっても厳しい戦いになる」と報じた。
8日付のドイツ語圏の日刊紙NZZ外部リンクは、主将長谷部に注目。「悪名高いコバチ監督の下でプレーにアグレッシブさが目に見えて増した」としながらも「このベテランの新たなアグレッシブさが、W杯で日本勢に成功をもたらすかもしれない」と報じた。
日本代表はすでにルガーノに到着。それと時を同じくして、大勢の日本の報道陣も現地入りした。ブリックは8日、現地の記者会見に約150人もの日本人報道関係者が詰め掛けた様子を「日本人はきちがい」と冗談交じりに伝えた。
ブリックはさらに「23人の日本代表の市場価値は7340万ユーロ(約95億円)。スイスは(その3倍の)2億1700万ユーロだ」と日本メディアの「過熱ぶり」を皮肉った。
スイス公共放送(SRF)外部リンクによると、ペトコヴィッチ監督は7日の記者会見で、同郷出身で前日本代表監督のバヒド・ハリルホジッチ氏に言及。「この試合をやると約束していたのに、彼が監督でなくなったことは残念だ」と述べた。20min.はハリルホジッチ氏が日本代表監督を解任された後、日本サッカー協会に慰謝料1円と謝罪公告の掲載などを求めて東京地裁に提訴したことも報じている。
スイスにとって、今夜の試合は違った意味でも特別。このほどアーセナルへの移籍が決まった主将DFシュテファン・リヒトシュタイナー(ユベントス)の代表100戦目の記念となる試合だからだ。
スイス国内では、試合がテレビで生中継される。
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