スイスで使えるワクチンパスを取得するには?
スイスでは生活のさまざまな場所で新型コロナウイルスのワクチン接種や陰性を示す「COVID証明書」(ワクチンパスポート)が必要になった。だが外国からスイスに入国する人が誰でももらえるわけではない。条件や取得方法をまとめた。
スイスのCOVID証明書取得条件を満たすワクチンは?
現在全ての人に認められているのは以下のワクチンだ。
- ファイザー・ビオンテック
- モデルナ
- ヤンセン(ジョンソン・アンド・ジョンソン)
- アストラゼネカ
スイス国籍者やスイス居住者であれば、下記のワクチンでも証明書が発行される。
- シノファーム
- シノバック
スプートニクVはCOVID証明書発行の対象外。
完全接種しなければ証明書は取得できない。アストラゼネカ、モデルナ、ファイザー・ビオンテックでは2回、ジョンソン・アンド・ジョンソンでは1回接種が必要だ。
入国にも証明書が必要?
不要だ。シノファーム、シノバックを接種した人も、スイスには問題なく入国できる。COVID証明書の対象ワクチンにEUに足並みを揃えたもの。氏名と生年月日、ワクチンの接種日と回数、メーカーが分かる証明書が必要。オンラインサイト「Travelcheck外部リンク」では、どの国からどんな条件でスイスに入国できるかを調べられる。
COVID証明書の発行にはいくらかかる?
スイス国籍者や滞在許可証を有する人、スイスに長期的な居住地がある人は、無料で発行される。観光客などこうした条件に当てはまらない人は、申請に30フランかかる。申請時にクレジットカード払いが必要。
別の国で発行されたワクチン証明書を書き換えられる?
今のところできない。スイスはEUや欧州自由経済協定(EFTA)の加盟国が発行した証明書を認定している。2021年9月現在、米国や日本など第三国に関してはそうした規定がない。
外国からスイスのCOVID証明書を発行できる?
発行申請は入国前にこちらのサイト外部リンクでどこからでも可能だ。必要な証明書類は写真やスキャン、PDFでアップロードする。
証明書はどのように取得できる?
COVID証明書はスマートフォンアプリ(iPhone外部リンク、Android外部リンク、Huaway外部リンク)や電子メール、PDFなどデジタル形式で取得できる。
証明書の取得までにどのくらい時間がかかる?
基本的には5営業日程度で発行されるが、申請数や確認が必要なケースが多ければ、数日かかることもある。スイス政府は入国の2週間前の申請を推奨している。
申請に必要な書類は?
対象となるワクチンを完全に接種したことを証明する書類のコピーが必要だ。ワクチンのタイプや接種した回数、日時、医療機関の印影とサインが分かれば良い。
新型コロナにかかったことがある人や、2回中1回しか接種していない人は、スイスで承認されたワクチンを打ったことを証明する書類のコピーが必要だ。PCR検査で陽性だったことを検査機関が分析した証明書の写しも要る。
申請にはその他パスポートかスイス居住の証明書、スイスの滞在の理由・期間や滞在地、航空券などのスイス入国を証明する書類が必要になる。
有効期限は?
2回目のワクチンを接種した日から365日間有効だ。り患した人は、陽性反応後11日目から180日間有効。PCR検査で陰性だった人は検体採取から72時間、抗原簡易検査は48時間有効。
(独語からの翻訳・ムートゥ朋子)
おすすめの記事
JTI基準に準拠
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。