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スイスの仮想通貨銀行、メタバースに出店

スイスの仮想通貨銀行シグナムは仮想空間「メタバース」上に支店を開く。ブロックチェーンを活用した金融サービスのニーズ拡大に応える。

英語からの翻訳:ムートゥ朋子

メタバース
シグナムはメタバース(仮想空間)上の金融街「ディセントラランド」に出店し、Web3や分散型サービスに事業を拡大する Sygnum

シグナムが1日に発表した。スイスの銀行がメタバース上に支店を開設するのは初という。国外ではJPモルガンやHSBCなどの大銀行が既にメタバース支店を置いている。

シグナムはスイスで2019年に銀行業の許可を得た。仮想通貨やブロックチェーン技術と従来型金融を組み合わせたサービスを手がける。2021年からはSBIホールディングスと東南アジア・ヨーロッパ地域のデジタル資産関連企業に投資するファンドの立ち上げで提携している。

シグナムは月内に、仮想版ニューヨークタイムズスクエア「ディセントラランド」に支店を開設する。ドット絵の人物画として人気の高い非代替性トークン(NFT)アート「クリプトパンクス」が受付係を務め、NFTアートのコレクションも展示する。

シグナムのマルティン・ブルクヘア最高顧客責任者は「仮想通貨を使った売買や、社交活動も買い物も仕事も完全に仮想空間で行う新世代の存在により、メタバース投資は急増している」と語った。

ブロックチェーンを代表とする分散型台帳技術(DLT)は仮想通貨のほか、株式や美術品などの電子取引に欠かせない技術だ。分散型技術により、金融機関を仲介しない取引・決済が可能になる。

ブロックチェーンはWeb3(ウェブスリー) と呼ばれる次世代のインターネット技術を支え、仮想空間「メタバースでの金融サービス構築にも使われている。スイスの主流金融機関はこれまでのところメタバース進出への意欲を示していない。新興フィンテック企業「Fiat24」もWeb3サービスを手がけ、メタバース機能を構築している。

英語からの翻訳:ムートゥ朋子

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