29日に行われたランツゲマインデのようす
Keystone
スイス北東部アッペンツェル・インナーローデン準州で29日、有権者が野外広場に集まり法律改正の是非や州議員の選出などを挙手で投票する「ランツゲマインデ(青空議会)」が開かれた。
このコンテンツが公開されたのは、
2018/04/30 12:15
ランツゲマインデは直接民主制の最も古いスタイルで、600年の伝統を持つ。スイスでは同州と東部のグラールス州のみ。年に1回、4月の最終日曜日に行われる。
29日はおよそ3000人の有権者が集まり、伝統的なパレードと議会を開催した。今年はイグナツィオ・カシス外相も名誉ゲストとして招待された。
今回の投票で、ルエディ・エベルレ氏(51)が国民党所属として初めて州政府の財務参事長官に選出された。また、病院の新設費4100万フラン(約45億円)を承認し、石油やガス採掘のための水圧破砕法の禁止を決めた。
また、今回の議会で初めて手話通訳が行われた。スイスろう連盟(Swiss Federation for the Deaf)によると、12人のろう者が議論および投票に参加した。
おすすめの記事
おすすめの記事
最高の民主主義? アッペンツェルのランツゲマインデ
このコンテンツが公開されたのは、
2016/06/10
スイス北東部のアッペンツェル・インナーローデン準州では、年に1回、4月の最終日曜日に有権者が野外広場に集まり、法律改正の是非や州議員の選出を挙手で投票する伝統的な「ランツゲマインデ(青空議会)」が開かれている。直接民主制の最も古いスタイルで、スイスでは同州とグラールス州の2カ所だけでしか見られない。どれほど民主的な制度なのか、今年のアッペンツェル・インナーローデン準州でのランツゲマインデを取材した。
もっと読む 最高の民主主義? アッペンツェルのランツゲマインデ
このストーリーで紹介した記事
おすすめの記事
スイスの核廃棄物処分場計画、反対派が国民投票計画
このコンテンツが公開されたのは、
2024/11/15
チューリヒ州の放射性廃棄物処分場建設計画が、正式な認可が下りる前から反対運動に直面している。
もっと読む スイスの核廃棄物処分場計画、反対派が国民投票計画
おすすめの記事
ジョン・レノンの盗まれた腕時計、所有権はオノさん スイス最高裁が認定
このコンテンツが公開されたのは、
2024/11/15
ビートルズのジョン・レノンさんが殺害される2カ月前にオノ・ヨーコさんから贈られ、その後盗まれた腕時計について、スイスの連邦最高裁判所はオノさんに時計の完全な所有権があるとの判決を出した。
もっと読む ジョン・レノンの盗まれた腕時計、所有権はオノさん スイス最高裁が認定
おすすめの記事
スイス証取、英プロバイダーを買収 MTF参入へ
このコンテンツが公開されたのは、
2024/11/13
スイス証券取引所を運営するSIXグループは11日、英国の証券取引サービスプロバイダー、アクイス・エクスチェンジを買収すると発表した。今後、多角的取引システム(MTF)に参入する方針だ。
もっと読む スイス証取、英プロバイダーを買収 MTF参入へ
おすすめの記事
2022年の可処分所得は約95万円 スイス統計局
このコンテンツが公開されたのは、
2024/11/13
スイス連邦統計局は12日、2022年の1世帯平均の可処分所得はひと月6902フラン(当時レートで約95万円)だったと発表した。前年からほぼ横ばいだった。
もっと読む 2022年の可処分所得は約95万円 スイス統計局
おすすめの記事
CERNとロシアの研究協力協定、11月末に期限迎える
このコンテンツが公開されたのは、
2024/11/12
今月30日、ロシアの研究機関とジュネーブに拠点を置く欧州原子核研究機構(CERN)との協力協定が終了する。研究者はCERNのプロジェクトに影響を及ぼすと警告している。
もっと読む CERNとロシアの研究協力協定、11月末に期限迎える
おすすめの記事
女子優位のクラスを出た女性は高収入の傾向 スイス調査
このコンテンツが公開されたのは、
2024/11/08
スイス・バーゼル大と英ダラム大が1989年から2002年の間にスウェーデンで初等教育を修了した75万人以上の生徒のデータを用いて行った調査で、女子生徒の方が多いクラスを出た女性はより多くの収入を得る傾向があることが分かった。
もっと読む 女子優位のクラスを出た女性は高収入の傾向 スイス調査
おすすめの記事
11月のスイスアルプス、季節外れの暖かさ
このコンテンツが公開されたのは、
2024/11/05
スイスアルプスで、季節外れの暖かさが続いている。スイスで最も標高の高い地点にあるユングフラウヨッホでは観測史上最高を記録した。
もっと読む 11月のスイスアルプス、季節外れの暖かさ
おすすめの記事
スイスでベジタリアン・ビーガン増加 若者・高学歴に多く
このコンテンツが公開されたのは、
2024/11/01
スイスで肉食をやめる人が増えている。植物性食品を推進するスイスベジ協会(Swissveg)は30日、スイスのベジタリアンやビーガンの数は過去5年間で約40%増加したと発表した。
もっと読む スイスでベジタリアン・ビーガン増加 若者・高学歴に多く
おすすめの記事
スイスを縦断するツルが過去最多
このコンテンツが公開されたのは、
2024/10/30
スイス鳥類研究所によると、スイスでは今季、はやくも過去最多のツルが観察されている。なかには約800羽の大規模な群れもみられた。
もっと読む スイスを縦断するツルが過去最多
おすすめの記事
「金銭目的」で自殺ほう助 スイスの裁判所が元看護師に有罪判決
このコンテンツが公開されたのは、
2024/10/24
スイス南部ティチーノ州ルガーノの州刑事裁判所は23日、利己的な動機で他人の自殺を手助けしたとして、自殺教唆・ほう助の罪に問われた同州の元看護師の女(67)に条件付き罰金刑を言い渡した。
もっと読む 「金銭目的」で自殺ほう助 スイスの裁判所が元看護師に有罪判決
続きを読む
次
前
おすすめの記事
政治情報を手話で スイス人ろう者たちが要望
このコンテンツが公開されたのは、
2017/10/08
国民投票の情報冊子や連邦政府の法案の解説を、インターネット上で手話で提供してほしい。そう主張するスイスろう連盟(Swiss Federation for the Deaf)が、連邦内閣事務局に誓願書を提出した。
「聴覚障害者の言葉は手話だ。書き言葉のドイツ語は外国語であり、読めるようになるのに大きな労力を要する。この外国語で複雑な政治的内容を理解しなければならないことが、情報へのバリアフリーアクセスを定めたスイス国内法および国際法に反する、不必要な障害となっている」という。
もっと読む 政治情報を手話で スイス人ろう者たちが要望
おすすめの記事
世界が注目、スイスの直接民主制
このコンテンツが公開されたのは、
2012/09/18
スイスの直接民主制は今、外国から熱い視線を浴びており、外国の視察団が続々とスイスを訪れている。特に大きな関心を示しているのは、ドイツ語圏諸国だ。
もっと読む 世界が注目、スイスの直接民主制
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。