スイスの食生活に関する最新の調査結果で、スイス人男性は政府が推奨する量の4倍、女性は2倍以上の食肉を摂取していることがわかった。
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スイス人女性よりスイス人男性の方が野菜や果物を食べる量が少なく、また、自宅で食事や料理に費やす時間が大幅に少ない。16日に発表された、連邦政府による全国規模の食生活調査結果外部リンクで明らかになった。同調査は2014年1月から実施されており、今回の調査は2千人を対象に行われた。
調査結果によれば、最近の傾向として馬肉、子牛、牛肉の消費量は若干の低下を見せたものの、1週間あたりの平均食肉消費量は男性980グラム、女性570グラムで、男女全体を平均すると、政府が推奨する240グラムの約3倍にあたる780グラムだった。
また、デザート類、塩分を含むスナックや菓子類、(バター、マーガリン、クリーム、ソース類を含む)脂肪の摂取量は、男女共に推奨限度の約4倍だった。
昼は外食、夜は内食
昼食はおよそ10人に7人(男性の2人に1人、女性の約4分の1)が外で済ませ、特に若年齢層でその傾向が強い。ただ、夕食を自宅で作る割合が高いのも同年齢層となっている。
全体の約35%は、夕食に調理を必要としないものを用意する。調理をする場合の所要時間は平均で38分。
男女共に摂取量が不足しているのは牛乳・乳製品、植物油、ナッツ類。昨年11月の調査ではスイス人のほぼ半数が肥満という結果が出ている。
(英語からの翻訳・大野瑠衣子)
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