国内16社の昨年の売上高は前年比11.8%増の約17億フランだった
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昨年のスイス製チョコレートの売上高は、前年の新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)による落ち込みから再び上昇に転じた。だがコロナ禍前の水準は依然下回る。
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国内チョコレートメーカーの業界団体「チョコスイス外部リンク」が29日発表した報告書外部リンクによると、国内16社の昨年の売上高は前年比11.8%増の約17億フラン(約2240億円)。ただ2019年のコロナ禍前の水準を4.2%下回った。
このうち国内売上高は7億8300万フランで、前年比では7.7%増。これも2019年の水準を大幅に下回った(19年比8.4%減)。
一方、輸出による売上高は9億2600万フランで前年と比べ15.5%増加。2019年水準とほぼ横ばいだった。輸出量は前年比11%増の約14万トンだった。
昨年の主な輸出先は、ドイツ(2万5689トン)、フランス(1万2948トン)、カナダ(1万1791トン)、英国(1万535トン)、米国(7837トン)だった。
同時に、外国産の輸入も増え続けている。昨年の国内市場における外国製チョコレートのシェアは約42%で、2011年の34%から上昇した。輸入チョコレートの1人当たり消費量が同期間で4キログラムから4.7キログラムに増えた一方、スイス産の消費量が8キロから6.6キロに落ち込んだことがこの傾向を後押しした。
チョコスイスには、ネスレ(カイエ)、リンツ&シュプリュングリ、バリーカレボー、カミーユ・ブロッホ、ファヴァルジェ、ヴィラーズ、シュプリュングリ、マエストラーニ、ステラ、レダラッハなどのメーカーが参加している。
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(英語からの翻訳・大野瑠衣子)
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