スイス国立銀行(スイス中銀、SNB)は22日、政策金利を0.75%引き上げ、プラス0.5%とすることを決めた。金利がプラスに転じたのは7年ぶり。
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国内でインフレ圧力が高まっていることを受けての措置。23日から適用する。
SNBは声明で「インフレ圧力の再上昇と、これまで影響が少なかった商品・サービスへのインフレの広がりに対応する」と説明。中期的な物価安定を図る上で、政策金利をさらに引き上げる可能性は排除できないとも述べた。
SNBはこれに先立つ6月にも大幅な利上げを行ったが、国内の物価は前年同期比で3.5%(8月時点)上昇した。
SNBは今年のインフレ率を3%(6月時点は2.8%)、2023年は2.4%(同1.9%)と予測する。
トーマス・ジョルダン総裁は「中期的な物価安定のために、政策金利のさらなる引き上げが必要になる可能性は否定できない」とし「必要に応じて外国為替市場で積極的に動くこともいとわない」と述べた。
世界的な金利の上昇
SNBの決定は、米国連邦準備制度理事会や英イングランド銀行(中銀)の利上げに追随するものだ。
一方、日本銀行は22日、マイナス金利の維持を選択した。
SNBは2015年、マイナス金利(マイナス0.75%)を導入。だが各国の中銀は最近、商品・サービスのコスト上昇を受け、相次いで利上げに踏み切った。
政府は、今年の経済成長率予測を6月の2.6%から2%に引き下げた。ウクライナでの戦争を受けたエネルギーコストの上昇が、要因の1つという。
英語からの翻訳・宇田薫
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