スイス初の女性閣僚に就いたエリザベート・コップ氏。2018年撮影
© Keystone / Urs Flueeler
女性初の連邦閣僚を務めたエリザベート・コップ氏が今月7日、長い闘病生活の末に86歳で死亡した。スイス政府が14日発表した。
このコンテンツが公開されたのは、
中道右派の急進民主党に所属していたコップ氏は1984年10月、7人から成る連邦内閣の一員に連邦議会で選出された。スイスで女性が投票権を得てから13年後のことだった。政府は声明外部リンクで、これはスイスにおける女性の平等にとって画期的な出来事だったと述べた。
だがその栄光は長く続かなかった。1988年秋、夫の関係する会社について連邦政府が調査に踏み込むと電話でリークしていたことが発覚。翌年1月12日、辞任を余儀なくされた。
辞任後、当初は表舞台から遠ざかっていたが、時折、身近な問題で発言するようになった。2004年には出産保険の導入への支持を表明。女性の平等もライフワークとして、晩年まで会議や討論の場で発信し続けた。
おすすめの記事
おすすめの記事
スイス女性閣僚の歴史
このコンテンツが公開されたのは、
2022 年 12 月 7 日、エリザベット・ボーム・シュナイダー氏がスイス史上10人目の女性閣僚に選出された。10人の歩みは、スイス政治の「包摂」の歴史でもある。
もっと読む スイス女性閣僚の歴史
英語からの翻訳:ムートゥ朋子
おすすめの記事
スイス、トランプ関税に報復せず
このコンテンツが公開されたのは、
スイス政府は3日、ドナルド・トランプ政権が同日発表した関税に対し、当面は対抗措置を取らないと表明した。
もっと読む スイス、トランプ関税に報復せず
おすすめの記事
トランプ大統領、スイス製品に31%の関税
このコンテンツが公開されたのは、
ドナルド・トランプ米大統領は、スイスからの輸入品に31%の関税を課すと発表した。
もっと読む トランプ大統領、スイス製品に31%の関税
おすすめの記事
スイスにBYDが上陸 年内に15店舗
このコンテンツが公開されたのは、
中国のEVメーカー比亜迪(BYD)が正式にスイス市場に進出する。年内に全国で15店舗を出店する計画だ。
もっと読む スイスにBYDが上陸 年内に15店舗
おすすめの記事
スイス金融当局が組織再編 リスク管理部門を新設
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの金融市場監督機構(FINMA、日本の金融庁に相当)は1日、監督体制を強化するため組織を再編したと発表した。クレディ・スイス危機への反省から、立ち入り検査機能を増強する。
もっと読む スイス金融当局が組織再編 リスク管理部門を新設
おすすめの記事
スイスで凍結されたロシア資産、1.25兆円に 所有者の特定進む
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦経済管轄局(SECO)は1日、これまでに国内で凍結したロシア資産は74億フラン(約1兆2500億円)になったと発表した。資産の所有者の特定が進んだことで、昨年4月から1年で16億フラン増えた。
もっと読む スイスで凍結されたロシア資産、1.25兆円に 所有者の特定進む
おすすめの記事
スイス住民の12人に1人が貧困ラインを下回る
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦統計局が31日発表した最新調査で、2023年のスイスの貧困率は前年比ほぼ横ばいの8.1%(約70万8000人)だったことが分かった。
もっと読む スイス住民の12人に1人が貧困ラインを下回る
おすすめの記事
ミャンマー地震、スイス開発援助団体が緊急支援
このコンテンツが公開されたのは、
ミャンマー中部を震源とする大地震の発生を受け、スイスの開発援助団体は29日、緊急救援物資などの供与を行うと発表した。
もっと読む ミャンマー地震、スイス開発援助団体が緊急支援
おすすめの記事
スイスで29日に部分日食
このコンテンツが公開されたのは、
スイスでは29日に部分日食が観測される見込み。午前11時20分頃に月が太陽の前に重なり始める。
もっと読む スイスで29日に部分日食
おすすめの記事
ベルン大、チベット語コースの募集停止
このコンテンツが公開されたのは、
ベルン大学は、2025年度秋学期からチベット語コースの学生募集を停止する。同大はチベット語が学べる唯一のスイスの大学だった。
もっと読む ベルン大、チベット語コースの募集停止
おすすめの記事
UBS、スイスからの本社移転を検討か 一部報道
このコンテンツが公開されたのは、
スイス政府が検討している国内銀行の規制強化案が実現すれば、UBSはスイスからの本社移転を検討すると、米ブルームバーグ通信が20日報じた。
もっと読む UBS、スイスからの本社移転を検討か 一部報道
続きを読む
おすすめの記事
女性参政権への長い道のり
世界で女性参政権の導入が始まったのは19世紀末のことだ。1948年からは普通選挙権が普遍的な人権となった。しかしスイスの男性は何十年もの間、女性にこの権利を認めなかった。なぜスイスではこれほど時間がかかったのか?
もっと読む 女性参政権への長い道のり
おすすめの記事
スイスで女性参政権の導入が遅れた4つの理由
このコンテンツが公開されたのは、
「とにかくそれは不要だということなので、私には何もできない」―1982年、スイス東部・アッペンツェル・インナーローデン準州に住む女性はテレビのインタビューで肩を落とした。ランツゲマインデ(青空議会)で、州レベルの女性参政権の導入が否決されたからだ。
もっと読む スイスで女性参政権の導入が遅れた4つの理由
おすすめの記事
女性参政権 世界はどう導入したか
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの女性参政権は2月7日、導入から50年を迎えた。スイスは女性参政権の導入が最も遅かった国の1つだ。スイスよりも遅かった国は世界に22カ国しかない。
もっと読む 女性参政権 世界はどう導入したか
おすすめの記事
地方議会に活躍の場を求めるスイス人女性たち
このコンテンツが公開されたのは、
スイスで今年10月に予定される総選挙では、複数の政党が連邦議会にもっと多くの女性議員を送り込もうと試みている。スイス東部・アッペンツェル・アウサーローデン準州では連邦を先取りして女性たちが動いている。
もっと読む 地方議会に活躍の場を求めるスイス人女性たち
おすすめの記事
女性議員の活躍を阻むハードルは何か データで探る総選挙
このコンテンツが公開されたのは、
スイスでは、女性の有権者が男性より1割多い。ところが州政府から連邦内閣に至るまで、活躍する女性議員の数は男性より少ない。その理由をデータで探った。
もっと読む 女性議員の活躍を阻むハードルは何か データで探る総選挙
おすすめの記事
スイスの女性参政権は世界をどう変えたか
このコンテンツが公開されたのは、
男女平等の参政権が導入された半世紀前、スイスは男性優位のジェンダー後進国と言われていた。だが現在は女性の権利を広めるためにグローバルな取り組みを行っている。
もっと読む スイスの女性参政権は世界をどう変えたか
おすすめの記事
ウンテルベッヒの女性たち
このコンテンツが公開されたのは、
村の通りで出会った老婦人に話を聞くと、当時、彼女自身は投票には行かなかったが、姉や妹は行ったと話してくれた。「カメラを持った記者たちがそこら中に立っていました。わたしはそのころ臨月に入っていて、騒ぎの中を行くのは負担でし…
もっと読む ウンテルベッヒの女性たち
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。