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スイス軍に関する疑問に答えます

スイス軍
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スイスでは、健康な男性全員に兵役義務が課されているが、これと並んで社会奉仕に従事するという選択肢も用意されている。ロシアのウクライナ侵攻を目の当たりにしている現在、徴兵制度はどの程度有意義なのか。これはswissinfo.chの読者から多く寄せられる質問の1つだ。スイス軍の広報責任者、ダニエル・ライスト氏が簡潔に答える。

小規模軍隊、どのくらい役に立つ?

大規模な侵攻が起きたとき、スイスはどう対処する?

メディアグループのタメディアが3月に公表したWebアンケート外部リンクでは、回答者の45%が軍事費を増額すべきだと答えた。すでに十分と言う人は41%、減額すべきと答えた人は8%だった。しかし、政治家は軍事力のテコ入れに熱心だ。連邦議会は6月初め、2030年までに軍事費を現在の年間56億フラン(約7770憶円)から70億フランに増額する案を可決した

なぜスイスに軍隊が必要なのか?

スイスは武器を製造し、多くの国に輸出している。これがスイスの中立性や平和推進の願いに相反すると考える人は少なくない。

自己防衛と中立の関連性は?

現在、欧州安全保障協力機構(OSCE)、国連、欧州連合(EU)の枠組みの中で展開されている、欧州、アフリカ、アジアにおける10以上の平和支援活動に、スイスから約250人の兵士や民間人が参加している。

スイス軍の平和維持活動
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スイスは核の脅威に対応できるのか?

全国に散らばる核シェルターの装備や維持も軍の任務の1つ。正確には市民防衛団の任務だ。民間人を防衛し保護する役目は、兵役には適さないが他の非軍事的な任務は十分こなせると判断された人々が担う。

スイス兵士は搾取されている?

徴兵は男性のみ。この慣習はいつ変わる?

2013年、スイスの有権者は徴兵制の廃止を求めた反戦的なイニシアチブ(国民発議)を圧倒的多数で否決した。スイスは今でも国民に兵役義務を課している西欧でも数少ない国の1つ。

独語からの翻訳:小山千早 

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