スイスの視点を10言語で

ノーベル賞物理学者カール・アレクサンダー・ミュラー氏が死去

ノーベル物理学賞を受賞したカール・アレクサンダー・ミュラー
カール・アレクサンダー・ミュラー氏(左)とヨハネス・ゲオルク・ベドノルツ氏は1987年、高温超伝導の発見によりノーベル物理学賞を受賞した Keystone / Str

1987年にノーベル物理学賞を受賞したスイス人カール・アレクサンダー・ミュラー氏が死去した。95歳だった。

ミュラー氏の家族と同氏の所属するIBM研究所がドイツ語圏の日刊紙ターゲス・アンツァイガー(13日付)に掲載した死亡記事外部リンクによると、死亡したのは今月9日。「忍耐強く楽観的」に最後の日々を過ごし、眠っている間に安らかに息を引き取ったという。

ミュラー氏は1927年4月20日にバーゼルで生まれ、1958年に連邦工科大学チューリヒ校(ETHZ)で博士号を取得した。1963年にIBMチューリヒ研究所で固体物理学の研究を始め、1971~85年に物理学部門を統率した。

1987年にはドイツ人物理学者ヨハネス・ゲオルク・ベドノルツ氏の共同研究が「セラミック材料における超伝導の発見における重要な突破口」(ノーベル委員会)になったとして、ノーベル物理学賞を受賞した。

IBM研究所は死亡記事で「ミュラー氏は科学者として国際的に高く評価されて、彼の研究は多くの研究者に影響を与えた」と称えた。

英語からの翻訳:ムートゥ朋子

人気の記事

世界の読者と意見交換

ニュース

アルコール検査

おすすめの記事

スイスのドライバー、2割が飲酒運転

このコンテンツが公開されたのは、 欧州など39カ国のドライバーを対象にした調査で、スイスでは2割超が飲酒運転をしたことがあると回答した。

もっと読む スイスのドライバー、2割が飲酒運転
銃口

おすすめの記事

狩猟中の事故で男性死亡 スイス西部

このコンテンツが公開されたのは、 先月29日午後、スイス西部ヴォー州で64歳の男性が狩猟中に死亡した。イノシシを撃とうとした 猟友会のメンバーに射たれた。

もっと読む 狩猟中の事故で男性死亡 スイス西部
サルコ

おすすめの記事

自殺カプセル「サルコ」運営団体代表が釈放 70日拘束

このコンテンツが公開されたのは、 今年9月にスイスで初めて使われた自殺カプセル「サルコ」について、連邦内閣は、当分の間、立法措置は必要ないとの見解を示した。サルコ運営団体は2日、身柄を拘束されていたフロリアン・ヴィレ代表が釈放されたと発表した。

もっと読む 自殺カプセル「サルコ」運営団体代表が釈放 70日拘束
金塊

おすすめの記事

スイス在住長者番付2024 トップはシャネルのオーナー

このコンテンツが公開されたのは、 スイスの金融誌ビランツがまとめた長者番付2024年版によると、スイス在住の富豪トップに輝いたのは、仏高級ブランド・シャネルのオーナー家族の1人、ジェラール・ヴェルテメール氏だった。上位の顔ぶれはほぼ前年と同じだが、香料メーカーのフィルメニッヒ(Firmenich)創業家が初のトップ10入りを果たした。

もっと読む スイス在住長者番付2024 トップはシャネルのオーナー
ポイ捨てされた空き缶と小鳥

おすすめの記事

スイス、ポイ捨て「少ない」8割 アンケート調査

このコンテンツが公開されたのは、 スイス・ポイ捨て防止コンピテンスセンター(IGSU)の年次アンケート調査によると、「スイスでは多くのゴミが適切に処理されていない」と考える人は16%にとどまった。

もっと読む スイス、ポイ捨て「少ない」8割 アンケート調査
鉄道の時刻表

おすすめの記事

スイス国鉄、夜間列車を増発

このコンテンツが公開されたのは、 スイス連邦鉄道(SBB/CFF)は27日、新ダイヤを発表した。長距離・地域間の夜行列車が増える。12月15日に発効する。

もっと読む スイス国鉄、夜間列車を増発
ロレックスの本社ロゴ

おすすめの記事

2025年の高級品市場、米国が牽引役に UBSレポート

このコンテンツが公開されたのは、 高級品市場は中国での需要減退により、2025年は米国が成長のエンジンとなる――スイスの銀行UBSが25日発表したレポートでこんな見通しを示した。

もっと読む 2025年の高級品市場、米国が牽引役に UBSレポート
兵士

おすすめの記事

スイス製狙撃弾60万発以上がウクライナに

このコンテンツが公開されたのは、 スイスの弾薬製造会社Pディフェンスの狙撃用弾薬が昨年7月、ポーランドの会社経由でウクライナに届いていた。スイス公共放送が報じた。

もっと読む スイス製狙撃弾60万発以上がウクライナに
取材に応えるナグラのマティアス・ブラウンCEO

おすすめの記事

核ごみ処分場計画「国民投票で可決されれば加速」 

このコンテンツが公開されたのは、 スイス・チューリヒ州の放射性廃棄物処分場建設計画をめぐり、計画主である放射性廃棄物管理協同組合NAGRA(ナグラ)は、国民投票による決着を歓迎する姿勢を示す。

もっと読む 核ごみ処分場計画「国民投票で可決されれば加速」 

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部