JTインターナショナルは現在、ジュネーブで1100人を雇用している
Keystone / Martial Trezzini
日本たばこ産業(JT)の海外事業を統括する子会社、JTインターナショナル(JTI)がスイス・ジュネーブの本社従業員を4分の1削減する。3年がかりの事業再編計画の一環だ。
このコンテンツが公開されたのは、
JTIはウィンストンやキャメル、ベンソン&ヘッジスなどの銘柄を販売する多国籍企業。従業員の削減計画はジュネーブの地域無料紙GHI外部リンクが先月29日に報じた。
JTIによると、削減される268人の一部は東アジアや東欧に移る。フランス語圏の日刊紙ル・タン外部リンクは、削減計画は2日に従業員に伝達されたと報じた。
削減・移転計画は18カ月に及び業績を分析した末に決まった。ジュネーブ本社には現在1100人超の従業員が在籍し、人員削減後には約900人が残る。
JTIは世界全体で4万5千人を雇用する。2015年に設立されたジュネーブ本社はそのまま残す方針だ。総括本部となったガラス張りの新本社ビルは、国連欧州本部や世界気象機関(WMO)などに近い場所にある。
JTのたばこは世界第3位のシェアを誇るが、日本を始め各地で売り上げが落ちており、近年収益に痛手を被っている。東京都内では受動喫煙防止条例が1日から施行され、2020年の東京五輪・パラリンピックでは開催中全ての競技会場敷地内が禁煙になることが決まっている。来年も大きな収益改善は見込みがたい。世界第1位のフィリップモリスとアルトリアが再統合に向け協議を進めていることも逆風になりそうだ。
おすすめの記事
おすすめの記事
世界の喫煙傾向はどうなっている?グラフで読み解く
このコンテンツが公開されたのは、
禁煙した人が多い国はどこだろう?禁煙者の数は、女性と男性ではどちらが多いのか?たばこ企業の本社が集まるスイスはどうだろうか?
もっと読む 世界の喫煙傾向はどうなっている?グラフで読み解く
おすすめの記事
欧州人権裁判所、スイスは「セメンヤさんの権利を侵害」
このコンテンツが公開されたのは、
欧州人権裁判所(ECHR)大法廷は10日、スイスが女子陸上五輪金メダリストのキャスター・セメンヤさん(南アフリカ)の権利を侵害したとする2023年の判決を支持した。
もっと読む 欧州人権裁判所、スイスは「セメンヤさんの権利を侵害」
おすすめの記事
スイスの抗生物質開発企業、塩野義と研究・ライセンス契約を締結
このコンテンツが公開されたのは、
抗生物質の開発に特化するスイスの新興バイオ企業ビオヴェルシス(BioVersys)は2日、日本の塩野義製薬と共同研究・独占ライセンス契約を結んだと発表した。
もっと読む スイスの抗生物質開発企業、塩野義と研究・ライセンス契約を締結
おすすめの記事
スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も
このコンテンツが公開されたのは、
スイス放送協会(SRG SSR)は政府の予算削減を踏まえた組織再編計画を発表した。4言語圏の放送局のスポーツ、ドラマ、制作、配給、人事、財務、ITサービスなど各部門を縦割りで再編成する。
もっと読む スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も
おすすめの記事
スターリンクの衛星アンテナ設置に反対運動 スイス南部
このコンテンツが公開されたのは、
米宇宙企業SpaceX(スペースX)が運営する通信衛星「Starlink(スターリンク)」のアンテナ40基をスイス南部の村に設置する計画に対し、反対する声が上がっている。
もっと読む スターリンクの衛星アンテナ設置に反対運動 スイス南部
おすすめの記事
スイスでは現金のチップが主流
このコンテンツが公開されたのは、
スイスのレストランでクレジットカードやスマホ決済が普及しているが、チップは今も現金で払うのが主流だ。消費者の多くは、チップが確実にスタッフの手元に入るようことを重視している。
もっと読む スイスでは現金のチップが主流
おすすめの記事
プラタナス、猛暑でも冷却効果 スイスの研究
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの研究所が新たな研究結果を発表し、プラタナスは猛暑でも冷却効果を発揮することが分かった。樹木の冷却効果は30~35℃で限界に達するという既存の仮説を覆す結果が出た。
もっと読む プラタナス、猛暑でも冷却効果 スイスの研究
おすすめの記事
スイス国立銀行、政策金利ゼロに引き下げ
このコンテンツが公開されたのは、
スイス国立銀行(中銀、SNB)は19日、政策金利を0.25%引き下げて0%にすると発表した。
もっと読む スイス国立銀行、政策金利ゼロに引き下げ
おすすめの記事
欧州外相、ジュネーブでイラン外相と核協議へ
このコンテンツが公開されたのは、
メディア報道によると、ドイツ、フランス、英国の外相は20日、スイス・ジュネーブでイラン外相と核協議を行う見通しだ。
もっと読む 欧州外相、ジュネーブでイラン外相と核協議へ
おすすめの記事
スイス議会、超富裕層への相続税案を否決 対案なく国民投票へ
このコンテンツが公開されたのは、
スイス上院は17日、超富裕層の相続に相続税を課し環境保護の財源にする案を否決した。
もっと読む スイス議会、超富裕層への相続税案を否決 対案なく国民投票へ
おすすめの記事
見えぬ障がい伝えるバッジ、試験配布開始 スイス連邦鉄道
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦鉄道(SBB)は17 日、目に見えない障がいを持つ乗客を対象としたヘルプマークの配布を試験的に開始した。外見からは分からなくても支援・配慮を必要としている人への理解を深めることを目的としている。
もっと読む 見えぬ障がい伝えるバッジ、試験配布開始 スイス連邦鉄道
続きを読む
おすすめの記事
世界のたばこ産業が集まるスイス 規制枠組み条約への対応は?
このコンテンツが公開されたのは、
スイスは世界3大たばこ企業の本社があり、世界保健機関(WHO)のたばこ規制枠組み条約(FCTC)を批准していない国でもある。その一方、ジュネーブでは同条約に関する重要な会合が開かれた。
もっと読む 世界のたばこ産業が集まるスイス 規制枠組み条約への対応は?
おすすめの記事
スイスの鉄道駅、全面禁煙へ
このコンテンツが公開されたのは、
世の中には愛煙家もいれば、嫌煙家もいる。スイスでは15歳以上の喫煙率は27.1%。15~24歳に限ると31.7%と、喫煙はさらに一般的だ。
もっと読む スイスの鉄道駅、全面禁煙へ
おすすめの記事
フィリップモリスの電子たばこに有毒物質?
このコンテンツが公開されたのは、
フィリップモリス・インターナショナルの電子たばこ「アイコス(IQOS)」で、フィルターから有毒性の高い物質が出たとスイスの国内紙が報じた。
もっと読む フィリップモリスの電子たばこに有毒物質?
おすすめの記事
スイスの10代、電子たばこの利用広がる
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの学齢期の子供たちを対象にした調査で、電子たばこを試したことがあると答えたのは、15歳の男子生徒の半数、女子生徒の3分の1に上った。
もっと読む スイスの10代、電子たばこの利用広がる
おすすめの記事
評判悪いスイスの喫煙文化、観光業にダメージ?
このコンテンツが公開されたのは、
スイスを訪れる観光客は大方のことには満足して帰るが、その例外はスイスの喫煙文化だ。この事実をスイス観光業界はどう認識しているのか?
もっと読む 評判悪いスイスの喫煙文化、観光業にダメージ?
おすすめの記事
スイス ニコチン入り電子たばこの購入可能に
このコンテンツが公開されたのは、
連邦行政裁判所は24日、連邦内務省食品安全・獣医局(BLV/OSAV)によって課されたニコチンを含む電子たばこの販売禁止措置に対する一企業の控訴が勝訴した。欧州連合(EU)ではすでに同類の製品が販売されている。 「…
もっと読む スイス ニコチン入り電子たばこの購入可能に
おすすめの記事
スイスの祭り「牧下り」で6歳児が喫煙
このコンテンツが公開されたのは、
スイス東部のアッペンツェルでは、今月初旬に伝統的な秋の祭り「牧下り」が開催された。観客は、カラフルに装飾された牛たちに魅了されるどころか、子供たちが合法的に喫煙する姿を見て仰天した。
もっと読む スイスの祭り「牧下り」で6歳児が喫煙
おすすめの記事
存続が危ぶまれるスイスのタバコ農家
このコンテンツが公開されたのは、
スイスでは1680年ごろ、バーゼル地方で最初にタバコが栽培されるようになった。現在ではスイス北西部のアジョワ地方や中央・北部のルツェルン州とアールガウ州などで栽培が続けられている。だが生産の中心地はヴォー州とフリブール…
もっと読む 存続が危ぶまれるスイスのタバコ農家
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。