テゾス財団、ヨハン・ゲーヴァース代表が辞任
新たな仮想通貨の形として脚光を浴びながらも、創設者の内紛で揺れた「テゾス(Tezos)」で、スイス・ツークにあるテゾス財団が22日、ヨハン・ゲーヴァース財団代表が辞任したと発表した。後任に金融サービスDivvyのライアン・ジェスパーソン外部リンク元最高経営責任者(CEO)が就任する。
テゾスは昨年7月、新規通貨を上場前に売り出し投資を募る「イニシャル・コイン・オファリング(ICO)」で2億3200万ドルを調達した。資金管理のためツークに立ち上げたテゾス財団には現在、10億ドル(約1060億円)超の資金がある。だが、テゾス創設者のキャスリーン、アーサー・ブライトマン夫妻と、テゾス財団のヨハン・ゲーヴァース代表の間で内紛が起こり、プロジェクトの成否が危ぶまれる事態に陥った。昨年12月には「テゾスコミュニティー」を名乗るグループによるゲーヴァース氏の解任騒動が起こった。
ゲーヴァース氏は22日、自身のツイッターで「この数カ月間、極めて厳しい状況の下で精一杯働いてきた。テゾスプロジェクトの利益とより広域な仮想通貨エコシステムにとって最も好ましい解決策を出すことができ、非常に嬉しく思う」と投稿した。
TEZOS ACHIEVES IMPORTANT MILESTONE
— Johann Gevers (@johanngevers) February 22, 2018外部リンク
After months of very hard work under extremely difficult conditions, I'm very happy that we've achieved a good resolution that optimally serves the interests of the Tezos project and the wider crypto ecosystem.https://t.co/4CubtKbcgf外部リンク
執行役員会メンバーのディエゴ・オリビエ・フェルナンデス・ポンズ氏も辞任。後任にはフランス・パリの調査機関Inria外部リンクの研究者ミシェル・マウニー氏が就く。執行役員会はジェスパーソン代表、マウニー氏、ラース・ハウスマン氏(1月末就任)体制となり、テゾスプロジェクトで集まった顧客の資金や寄付金を管理する。
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