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フェデラー、秘訣は「自己管理」 グランドスラム20冠、スイス各紙が賞賛

テニスの全豪オープンは28日、男子シングルス決勝が行われ、ロジャー・フェデラー(スイス)がマリン・チリッチ(クロアチア)をフルセットの末破り、2年連続6度目の優勝を果たした。全豪ではノバク・ジョコビッチ(セルビア)、ロイ・エマーソン(オーストラリア)に並ぶ男子最多6度目の制覇。また、自身が持つ四大大会通算優勝最多記録の20冠を達成した。スイスの各紙も大々的に報じた。

 ドイツ語圏の日刊紙NZZは、フェデラーが36歳と173日という年齢で成し遂げた偉業を称えた。全豪オープン前、フェデラー自身が「36歳がグランドスラムで優勝候補に挙げられるべきではない」と語ったことを引き合いに出し、テニス選手としては高齢だが、時間をかけてケガから復帰し、他の選手のだれよりも自己管理が出来ていると評価。数年前まではキャリアの終わりも意識していたが、今となっては40歳になってもプレーを続ける可能性もあると締めくくった。

 日刊紙バーゼラー・ツァイトゥングは、フェデラーの幼馴染で元テニス選手のマルコ・キュードネリ氏がフェデラーに宛てたメッセージを掲載。メッセージの中でキュードネリ氏はフェデラーの勝利を喜ぶと共に、「正直なところ、2年前にキミがひざの手術を受けたときは、誰も再びグランドスラムで勝つなんて思っていなかった。(中略)当時、34歳で17もグランドスラムを取っていたんだから」と述べ、「友人として、キミはどれだけ多く勝利しても、誠実で忠実、そして謙虚な姿勢を変わらず保ち続けていることを僕は知っているし、それは本当に尊敬に値する。それに増して、一人のテニスファンとして、アスリートとして高齢であっても、体力とモチベーションを維持し、もう一度選手として戻ってきたことを心から感謝している」と続けた。

 優勝後、現地で行われた記者会見でフェデラーは、36歳になった今でもトップレベルでプレーする秘訣を「あまりたくさんのツアーをこなさない。トレーニングを楽しみ、また素晴らしいチームがいる」と話し、「両親と妻ミルカ、家族の支え無しではこんなに長くテニスを出来なかった。全てのパズルピースがぴったりとはまらなければ、この勝利はなかった」と発言している。

>>妻ミルカの支えあってこそ ロジャー・フェデラー、これまでのテニス人生と私生活を語る

 勝利から一夜明けた撮影会でフェデラーは、「世界中からいつもの倍以上のお祝いメッセージをもらった気がする」と答え、2018年の連邦大統領であるアラン・ベルセ氏からも携帯電話に祝辞が送られてきたと話した。

 また「4人の子どもたちからも、お祝いの言葉をもらいましたか?」との問いにフェデラーは「(ドーピング検査や取材対応があり)夜中に家族のもとに戻ったので、子どもたちは寝ていたが、(娘の)マイラが途中で目を覚まして飛び起き、『勝ったの?』と訊いてきた。『うん』と答えると(もう一人の娘の)シャーリーンと一緒にものすごく喜んでくれた。可愛かった」と答えた。

 フェデラーはバーゼル出身。テニス界の生きる伝説として、世界的に高い評価を受ける。2017年にはテニス以外でもスイスのスポーツ選手大賞(男性部門)、スイスろう連盟による手話の流行語大賞「サイン・オブ・ザ・イヤー」に選ばれた。

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