スイス南部のヴァリス(ヴァレー州)で今月7日、日本人男性(57)がツィナールロートホルンの下山中に標高3930メートルの地点から滑落する死亡事故が起きた。
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転落した男性は氷河に体を打ちつけ、その場で救急隊により死亡が確認されたと、ヴァリス州の警察が発表した。
日本の在ジュネーブ領事事務所によると男性は旅行でスイスに来ていたという。しかし、それ以上の情報を得ることはできなかった。
先週末には日本人男性を含め、少なくとも5人がアルプス山脈で死亡する事故が起きた。そのうち2人はスイス人男性でそれぞれ別の山で転落死、他2人は4日から行方がわからなくなっていた英国人男性で、彼らはマッターホルンで凍死しているのが発見された。
スイスでは山の死亡事故が多い。先月の11日にも同州のモンテ・モロ峠を登山中の日本人男性(73)が15メートル下の斜面に転落し、死亡する事故が起きている。
スイスアルペンクラブの統計外部リンクによると、2015年に山中で起こった死亡事故の数は213件と14年の162件に比べて増加している。そのうち山でのスポーツ中に起こった死亡事故は142件で、中でも登山中の死亡事故が91件と圧倒的に多い。15年には山中で起きた日本人の事故は2件だった。
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10日午前10時半頃、スイス南部ヴァリス(ヴァレー)州のモンテ・モロ峠を登山中の日本人男性(73)が15メートル下の斜面に転落。救助隊が駆け付けたが、その場で死亡が確認された。ヴァリス州の警察が発表した。
警察の発表によれば、事故現場は標高約2600メートルの「テリボーデン」と呼ばれる場所で、イタリアとスイスの国境をまたぐモンテ・モロ峠とサース・アルマゲルの間に位置する。なぜ転落したかは明らかになっていない。日本の在ジュネーブ領事事務所はスイスインフォの取材に対し、死亡した日本人男性の身元は確認中だと話した。
男性はほかの日本人2人とともにイタリアのマクニャーガから入山。サース・フェーまで登山予定だった。
スイスでは山の死亡事故は多い。スイスアルペンクラブの統計によれば、2015年は142人が山で命を落とした(内訳:男性114人、女性28人/スイス人82人、外国人60人)。最も多いのは登山中の事故で、事故原因は転落が最多。
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スイス・ヴァレー州警察は6日、2014年9月にマッターホルンふもとの氷河で見つかった遺骨の一部や登山靴が、1970年にマッターホルン北壁を目指していた日本人登山家2人のものと確認したと発表した。
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