スイスでは18日から新しい10フラン紙幣の流通が始まる。基本色はこれまでと同じ黄色で、偽造防止策を強化している。果たして、10フラン札で何が買えるのか見てみよう。
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10フランは10月17日時点のレートで1146円に相当する。
食べ物・飲み物
チーズ
アッペンツェラー、エメンタール、ティルジッターなどのスイス産チーズ500グラム。
チョコレート
品質にもよるが、1キロ当たり20~70フランが相場だ。10フランでは、スーパーの板チョコなら3~4枚、チョコレート専門店のプラリネなら小さい袋が一つ買える。
その他常備品
牛乳1リットル(1.50フラン)、パン1切れ(3.50フラン)、バナナ6本(3フラン)、レタス1個(2フラン)を購入できる。ただ、コーヒー豆500グラム(9フラン)や朝食用シリアル375グラム入り1箱(5フラン)など「大物」を買うと予算オーバーになってしまうので要注意。
ファストフード
マクドナルドやバーガーキングでは、ハンバーガーまたはサンドイッチとフライドポテト、飲み物といったセットメニューを9フラン程度で販売している。ケバブ屋のトルティーヤで包んだケバブラップや、ピザ屋のテイクアウト用のピザはちょうど10フランで買える。
飲料
スイスのバーではギネスなど外国産ビールは1杯10フラン近くする。地ビールやコーラなら1リットル相当、コーヒーなら2杯飲める。グラス1杯(2デシリットル)のワインも飲めるだろう。
移動手段
自転車
多くの都市では、10フランで14時間のレンタサイクル外部リンクが可能だ。電動自転車なら3時間で9フラン。
鉄道
ベルン~ソロトゥルン間(45キロ)は片道9.20フラン。往復したい場合は、鉄道、バス、船、一部の登山鉄道の運賃が半額になるスイスハーフフェアカード外部リンク(185フラン、1年間有効)の購入がおすすめ。
トラム・バス
チューリヒで2区間有効の1日券は8.80フラン。ベルンでは13フランするので、10フラン以内に納めるにはスイスハーフフェアカードが必要だ。
タクシー
ベルンの場合外部リンク、10フランでは1キロメートルも移動できない。初乗り運賃は6.80フラン、加算運賃は1キロ3.90フランかかる。平日朝6時から8時はさらに早朝割増分が加算される。
ガソリン
10フランでガソリンまたはディーゼル6.5リットルを購入できる。どのくらい遠くまで行けるかは、車の燃費次第。
娯楽
書籍
ドイツ語やフランス語など公用語版なら10フランかそれ以下で買える雑誌がいくつかある。英誌「エコノミスト」は10フランちょうど、英紙「フィナンシャル・タイムズ」週末版は7フラン。ただし英語版はこれより高くなる。
映画・コンサート・美術館
10フランでは映画鑑賞は諦めなくてはならない。入場料は通常13フラン以上だ。コンサートも同様で20~25フラン、有名な公演ならさらに高い。美術館の入館料はさまざまだが、多くは10フランかそれ以下だ。特に学生や年金生活者向けの割引が多い。
ベビーシッター
外出時の子守りを頼みたいときは、13~15歳のベビーシッターに1時間8~10フランを支払うことをスイス赤十字は推奨外部リンクしている。
避妊具
連邦内務省保健局の性病予防キャンペーン「LOVE LIFE外部リンク」が推奨するコンドーム(20個入り)は8.30フラン。
スイスの新紙幣
スイスは10、20、50、100、200、1000フランの6種の紙幣があり、スイス国立銀行(中央銀行)は2016年から 順次新紙幣への切り替えを進めている。新紙幣のコンセプトは「多様性に富むスイス」。それぞれ、スイスの象徴を様々な要素で視覚的に描く。10フラン札はスイスの組織的な一面を映し、主な要素は「時間」だ。デザインの中核をなすのは手と地球で、どの新紙幣にも登場する。
次に刷新されるのは200フラン札で、2018年秋の予定。さらに1000、100フランが続き、19年に刷新される。
出典:スイス国立銀行外部リンク
(英語からの翻訳・ムートゥ朋子)
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芸術的価値があり、革新的なセキュリティ機能を備えた紙幣に与えられる「バンクノート・オブ・ザ・イヤー」。今回受賞したスイスの50フラン紙幣は偽造防止のために、特殊な繊維や赤外線吸収インク、光学的変化インクを使うなど、計15種類の特殊性を備えている。さらに3層構造のうち2層には、綿紙と補強性のある高分子素材が使われており、従来の紙幣よりも耐久性がある。
IBNSはスイスの50フラン紙幣について「3層構造のDurasafe® 技術を採用した鮮緑の縦型紙幣には、タンポポの綿毛、山脈を背景に宙を舞うパラグライダー、創造性にあふれる人間の手が描かれている」と話す。
高分子素材を使用した紙幣が「バンクノート・オブ・ザ・イヤー」に選ばれるのは今回で3度目だ。
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地域通貨はスイスでブームになりつつある。南部のヴァリス(ヴァレー)州では今年4月、地域通貨「ファリネ」紙幣の流通を始める。ジュネーブでは2015年、レマンと呼ばれる地域通貨の流通が始まった。
地域通貨イズナウのアイデアは、ジュネーブで行われた00年の夏祭り「ジュネーブ・フェスティバル」の資金集めに作られた記念通貨「サブリエ」がもとになっている。ファリネは、ヴァリス州シオンが06年の冬季五輪招致運動で発行した地域通貨が原点だ。
ファリネの運営団体は紙幣の印刷費2万5600フランをクラウドファンディングで集めたと公表。流通枚数は8万枚で、協賛するカフェやタクシー会社、商店など100カ所で使える。
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スイスで17日、新20フラン札(約2200円)の流通が始まった。新札の特徴は?生産コストはどれくらい?どこで印刷されているの?新札にまつわる20の事柄を紹介する。
1.まずはベルンとチューリヒの銀行で、数日後にはスイス全国の銀行で入手可能になる。
2.新20フラン札は旧20フラン札よりも小さい。スイス国立銀行(中銀)によると、生産が効率的で、消費者にとってより使いやすい大きさだからだという。
3.国章の十字や色が変化する地球儀のデザインなどに、計15種類の偽造防止技術を採用。
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スイスの1000フラン札(約11万円)は世界で最も高額な紙幣の一つだ。欧州中央銀行は今月4日、違法行為を防止する目的で2018年末までに高額紙幣の500ユーロ札の発行を停止する計画を発表したが、スイス政府は「1000フラン札はスイス文化に欠かせない」として同紙幣発行の継続を明らかにした。
スイス国内で流通している1000フラン札は、2000~14年の間に2千万枚から4千万枚へと倍増した。
中道左派のスイス社会民主党マルグレット・キーナー・ネレン議員はテロリストや犯罪者間での現金取引やマネーロンダリングに悪用されやすいとの観点から、高額紙幣の流通を懸念する。
だがスイス政府は19日、こうしたリスクを認識しており、高額紙幣を使った違法行為の防止に必要な対策はすでに講じられていると文書で回答した。
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