スイスの視点を10言語で

1000フランの貯め方

crate of banknotes
© Snb, 2018

スイス国立銀行(中央銀行)は5日、世界で最も価値の高い紙幣、スイスの1000フラン札の新デザインを発表した。同紙幣を1枚入手するのにどれだけ稼ぎ蓄えなければならないのか?

5日時点の為替相場で約11万2千円の価値がある1000フラン札。紙とポリマーで作られ紫を基調としたこの紙幣は、多くの人は一生手に取ることがない。ほとんどの業者が受け取りを拒否するため、これほどの高額紙幣を発行する正当性に疑問の声も生じている。

おすすめの記事
Ein Mann und eine Frau sitzen in einem Strassenkaffee, in den Händen eine 1000er-Note.

おすすめの記事

何も買えない「10万円札」

このコンテンツが公開されたのは、 スイスで最も高額の紙幣、1000フラン札。日本円で10万円強の大金だが、焼き栗やコーヒー、書籍や生花を買おうとするとどうなるのか?

もっと読む 何も買えない「10万円札」
​​​​​​​新紙幣は13日からベルン・チューリヒを皮切りに発行・流通する。だが実際のところ、1000フラン札を手に入れるためにはどれだけ働いたり節約したりしなければならないのか?いくつか計算をしてみた。
chart
swissinfo.ch

1000フラン紙幣をやり取りする手
働いて稼ぐのは手段の一つ。節約すればもっと早く1000フラン札を入手できる © Snb, 2018
chart
swissinfo.ch

 

スイスの新紙幣

スイスは10、20、50、100、200、1000フランの6種の紙幣があり、スイス国立銀行(中央銀行)は2016年から 順次新紙幣への切り替えを進めている。新紙幣のコンセプトは「多様性に富むスイス」。それぞれ、スイスの象徴を様々な要素で視覚的に描く。1000フラン札のデザインが表すのはスイスのコミュニケーション面で、主な要素は「言語」だ。モチーフの中核は手と地球で、どの新紙幣にも登場する。

新紙幣には光沢インク・繊維や切り抜き、紫外線や超極小文字など15個の偽造防止加工を施した。さらに外側にコットン紙、内側にポリマーを使った3層構造で強度を高め、これまでの紙幣より長持ちするようにした。

新紙幣への切り替えは年内に予定される100フラン札が最後となる。

出典:スイス国立銀行



(英語からの翻訳・ムートゥ朋子)

人気の記事

世界の読者と意見交換

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部