スイスでエンジニアや医療分野の人材不足がより深刻になっている。接客・サービス業では余剰感が強い。
このコンテンツが公開されたのは、
20日発表された「人材不足インデックス」2018年版外部リンクで明らかになった。スイスの人材紹介会社アデコ・グループが各業界の求人数と求職者数をもとに、チューリヒ大学の労働市場モニター部門と共同で毎年算出している。
最新の業界別インデックスでは、電気技師などエンジニアが前年比9%上昇、ITは8%上昇と、人材不足が深刻になった。企業は十分にスキルを積んだ人材を見つけるのに苦労している。財務・会計部門(会計士など)も不足しているが、前年からの変化は小さかった。
医療も全体の平均に比べ不足度が高く、インデックスが2年連続で上昇した。スイス全体で医師が不足しており、ドイツ語圏では助産師や看護師が足りない。一方で施設・在宅の介護師は求人が埋まりやすい。
企業は提示する給与の引き上げなど採用条件を改善することで、人材不足に対処できる。
チューリヒ大のヘレン・ブッハス氏外部リンクは「それでも求人が埋まらない場合、企業は資格のある専門家を国外で探さなければならない。長期的には将来の従業員を育てる職業訓練や教育に投資するのがよいだろう」と話す。
接客・サービス業では、求職者数が求人数を大幅に上回っており余剰感が強い。「これらの業界では人の入れ替わりが激しく、求職者の間でも競争が激しい」(ブッハス氏)
おすすめの記事
スイスの核廃棄物処分場計画、反対派が国民投票計画
このコンテンツが公開されたのは、
チューリヒ州の放射性廃棄物処分場建設計画が、正式な認可が下りる前から反対運動に直面している。
もっと読む スイスの核廃棄物処分場計画、反対派が国民投票計画
おすすめの記事
ジョン・レノンの盗まれた腕時計、所有権はオノさん スイス最高裁が認定
このコンテンツが公開されたのは、
ビートルズのジョン・レノンさんが殺害される2カ月前にオノ・ヨーコさんから贈られ、その後盗まれた腕時計について、スイスの連邦最高裁判所はオノさんに時計の完全な所有権があるとの判決を出した。
もっと読む ジョン・レノンの盗まれた腕時計、所有権はオノさん スイス最高裁が認定
おすすめの記事
スイス証取、英プロバイダーを買収 MTF参入へ
このコンテンツが公開されたのは、
スイス証券取引所を運営するSIXグループは11日、英国の証券取引サービスプロバイダー、アクイス・エクスチェンジを買収すると発表した。今後、多角的取引システム(MTF)に参入する方針だ。
もっと読む スイス証取、英プロバイダーを買収 MTF参入へ
おすすめの記事
2022年の可処分所得は約95万円 スイス統計局
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦統計局は12日、2022年の1世帯平均の可処分所得はひと月6902フラン(当時レートで約95万円)だったと発表した。前年からほぼ横ばいだった。
もっと読む 2022年の可処分所得は約95万円 スイス統計局
おすすめの記事
CERNとロシアの研究協力協定、11月末に期限迎える
このコンテンツが公開されたのは、
今月30日、ロシアの研究機関とジュネーブに拠点を置く欧州原子核研究機構(CERN)との協力協定が終了する。研究者はCERNのプロジェクトに影響を及ぼすと警告している。
もっと読む CERNとロシアの研究協力協定、11月末に期限迎える
おすすめの記事
女子優位のクラスを出た女性は高収入の傾向 スイス調査
このコンテンツが公開されたのは、
スイス・バーゼル大と英ダラム大が1989年から2002年の間にスウェーデンで初等教育を修了した75万人以上の生徒のデータを用いて行った調査で、女子生徒の方が多いクラスを出た女性はより多くの収入を得る傾向があることが分かった。
もっと読む 女子優位のクラスを出た女性は高収入の傾向 スイス調査
おすすめの記事
11月のスイスアルプス、季節外れの暖かさ
このコンテンツが公開されたのは、
スイスアルプスで、季節外れの暖かさが続いている。スイスで最も標高の高い地点にあるユングフラウヨッホでは観測史上最高を記録した。
もっと読む 11月のスイスアルプス、季節外れの暖かさ
おすすめの記事
スイスでベジタリアン・ビーガン増加 若者・高学歴に多く
このコンテンツが公開されたのは、
スイスで肉食をやめる人が増えている。植物性食品を推進するスイスベジ協会(Swissveg)は30日、スイスのベジタリアンやビーガンの数は過去5年間で約40%増加したと発表した。
もっと読む スイスでベジタリアン・ビーガン増加 若者・高学歴に多く
おすすめの記事
スイスを縦断するツルが過去最多
このコンテンツが公開されたのは、
スイス鳥類研究所によると、スイスでは今季、はやくも過去最多のツルが観察されている。なかには約800羽の大規模な群れもみられた。
もっと読む スイスを縦断するツルが過去最多
おすすめの記事
「金銭目的」で自殺ほう助 スイスの裁判所が元看護師に有罪判決
このコンテンツが公開されたのは、
スイス南部ティチーノ州ルガーノの州刑事裁判所は23日、利己的な動機で他人の自殺を手助けしたとして、自殺教唆・ほう助の罪に問われた同州の元看護師の女(67)に条件付き罰金刑を言い渡した。
もっと読む 「金銭目的」で自殺ほう助 スイスの裁判所が元看護師に有罪判決
続きを読む
おすすめの記事
スイスでの就職、EU域外出身学生に高いハードル
このコンテンツが公開されたのは、
世界でキャリアを築きたい人にとって、スイスの大学の卒業証書は強力な切り札となる。もちろんスイスの企業にとっても、スイスの大学を卒業した外国人スペシャリストはぜひ確保したい人材だ。しかし、卒業生の出身国が欧州連合(EU)や欧州自由貿易連合(EFTA)域外だった場合、複雑な規定や移民法がスムーズな雇用への妨げとなっている。そんな状況が、法律の改正で変わろうとしている。
もっと読む スイスでの就職、EU域外出身学生に高いハードル
おすすめの記事
土日・祝日に働くスイス人が増加
このコンテンツが公開されたのは、
企業の土日・祝日に従業員を働かせる許可件数が過去3年で約3割増えたと報じられた。うち800件以上が、クリスマス期間の営業が目的だったという。
もっと読む 土日・祝日に働くスイス人が増加
おすすめの記事
「外国人労働者は現地の低賃金雇用奪う」はウソ スイス調査
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの外国人労働者は、移住してから5年後にはスイス人の収入を上回ることが最新の調査で分かった。「外国人労働者の賃金は低い水準に張り付き、潜在的にスイス人から低賃金雇用を奪っている」という社会通念を覆す結果だ。移民の入国を制限しようとする議論に影響を与えそうだ。
もっと読む 「外国人労働者は現地の低賃金雇用奪う」はウソ スイス調査
おすすめの記事
スイスの訪問看護・介護サービス利用者増加
このコンテンツが公開されたのは、
スイスで昨年、訪問看護・介護サービスの利用者数は、前年より1万人増の35万人だった。一方、老人ホームや介護施設の入居者数は14万9千人で横ばい。うち15%は短期滞在だった。
もっと読む スイスの訪問看護・介護サービス利用者増加
おすすめの記事
ファクトリーオートメーションが必ずしも雇用を奪うわけではない
このコンテンツが公開されたのは、
仕事のオートメーション化が雇用を奪うという懸念が叫ばれる中、スイス連邦政府はデジタル化を未来ととらえ、新たなサービスやテクノロジーの発展に対し、規制の枠を超えた自由を与えたいと考えている。スイス中部にある会社はファクトリーオートメーションを採用しているにもかかわらず、従業員の数が増えているという。
もっと読む ファクトリーオートメーションが必ずしも雇用を奪うわけではない
おすすめの記事
季節失業者をなくせ スイスの観光業界がワークシェア制度
このコンテンツが公開されたのは、
「夏は湖、冬は雪山」。スイス東部グラウビュンデン州と南部ティチーノ州は3年前、このようななスローガンを掲げて共同で実験事業を始めた。その狙いは、観光関連で働く人を「シェア(共有)」し、ピーク時の人手不足や閑散期の失業を解消することにある。
もっと読む 季節失業者をなくせ スイスの観光業界がワークシェア制度
おすすめの記事
トップ企業が教える、スイスで仕事を得るヒント
このコンテンツが公開されたのは、
スイスには国内外の多国籍企業が数千社ある。こうした企業の多くには、国際的な視野を持ち、多言語を操るプロフェッショナルが活躍できる魅力的な機会が用意されている。 スイスインフォは、様々な産業分野からスイス最大の多国籍企業を…
もっと読む トップ企業が教える、スイスで仕事を得るヒント
おすすめの記事
スイスで新しい人生を歩みたい 見習い職業訓練を通じた難民の社会統合
このコンテンツが公開されたのは、
スイスに住む多くの難民同様、ソロモン・アクリルさんもまだ仕事を見つけられないでいる。しかし、2018年8月から、ベルン州のある会社で見習いをしながら職業学校に通えることになった。スイスは現在、難民の職能を高めようとしているところだ。4年間で4680万フラン(約54億円)を投資する。
もっと読む スイスで新しい人生を歩みたい 見習い職業訓練を通じた難民の社会統合
おすすめの記事
休暇客が自治体長に 地方政治家のなり手不足、スイスで深刻化
このコンテンツが公開されたのは、
自治体長になりませんか―。地方政治家のなり手不足が深刻化するスイスでは、公職を兼職で担う「名誉職制度」が危機に瀕している。自治体長不在という事態に陥ったスイス東部の基礎自治体トゥイェチは、ヘッドハンティングで候補者を探すという秘策に出た。そこで白羽の矢が立ったのが、この自治体に別荘を所有するベアート・レシュリンさん(64)。政治家としての自負がない元企業幹部に、はたして休暇先でしかなかった自治体のトップが務まるだろうか?
もっと読む 休暇客が自治体長に 地方政治家のなり手不足、スイスで深刻化
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。