食品や衣類、家電といった日用品の価格が、スイスは欧州で二番目に高いことが欧州連合(EU)の調査で分かった。EU平均を59%上回り、食品とノンアルコール飲料の価格は最も高かった。総合1位はアイスランドだった。
このコンテンツが公開されたのは、
欧州連合統計局(ユーロスタット)が20日発表した統計では食品やアルコール、たばこ、衣類などの価格を国別に比較。EU加盟28カ国平均を100とし、各国との差異を調べた。スイスの昨年の食品、ノンアルコール飲料の価格は3年連続で欧州一を記録。前年より微減したものの、EU平均より68%高かった。
衣類はEU平均を53%上回りアイスランドに次いで2位、ホテルやレストランの費用は+63%でアイスランド、ノルウェーに次いで3位だった。
自動車などの個人輸送機器はEU平均に近かった。電気、ガス、その他燃料は+7%と平均を上回ったが、家電は-5%、家具はー9%だった。
連邦統計局によると、2014年のスイスの大人1人の月給は平均6250スイスフラン(約68万7500円)だった。他国、特に一部業種に関しては高額と受け取られがちだが、その分生活費も非常に高い。例えば賃料だけで月給の約3分の1を占める。インフレ率は低い水準のままだ。
スイスは、一人当たりの購買力が欧州トップクラスで、一人当たり国内総生産はEU平均を58%上回る。商品やサービスの実際の消費実態を調べる一人当たり実質個人消費(AIC)は欧州平均を26%上回った。
おすすめの記事
スイスの核廃棄物処分場計画、反対派が国民投票計画
このコンテンツが公開されたのは、
チューリヒ州の放射性廃棄物処分場建設計画が、正式な認可が下りる前から反対運動に直面している。
もっと読む スイスの核廃棄物処分場計画、反対派が国民投票計画
おすすめの記事
ジョン・レノンの盗まれた腕時計、所有権はオノさん スイス最高裁が認定
このコンテンツが公開されたのは、
ビートルズのジョン・レノンさんが殺害される2カ月前にオノ・ヨーコさんから贈られ、その後盗まれた腕時計について、スイスの連邦最高裁判所はオノさんに時計の完全な所有権があるとの判決を出した。
もっと読む ジョン・レノンの盗まれた腕時計、所有権はオノさん スイス最高裁が認定
おすすめの記事
スイス証取、英プロバイダーを買収 MTF参入へ
このコンテンツが公開されたのは、
スイス証券取引所を運営するSIXグループは11日、英国の証券取引サービスプロバイダー、アクイス・エクスチェンジを買収すると発表した。今後、多角的取引システム(MTF)に参入する方針だ。
もっと読む スイス証取、英プロバイダーを買収 MTF参入へ
おすすめの記事
2022年の可処分所得は約95万円 スイス統計局
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦統計局は12日、2022年の1世帯平均の可処分所得はひと月6902フラン(当時レートで約95万円)だったと発表した。前年からほぼ横ばいだった。
もっと読む 2022年の可処分所得は約95万円 スイス統計局
おすすめの記事
CERNとロシアの研究協力協定、11月末に期限迎える
このコンテンツが公開されたのは、
今月30日、ロシアの研究機関とジュネーブに拠点を置く欧州原子核研究機構(CERN)との協力協定が終了する。研究者はCERNのプロジェクトに影響を及ぼすと警告している。
もっと読む CERNとロシアの研究協力協定、11月末に期限迎える
おすすめの記事
女子優位のクラスを出た女性は高収入の傾向 スイス調査
このコンテンツが公開されたのは、
スイス・バーゼル大と英ダラム大が1989年から2002年の間にスウェーデンで初等教育を修了した75万人以上の生徒のデータを用いて行った調査で、女子生徒の方が多いクラスを出た女性はより多くの収入を得る傾向があることが分かった。
もっと読む 女子優位のクラスを出た女性は高収入の傾向 スイス調査
おすすめの記事
11月のスイスアルプス、季節外れの暖かさ
このコンテンツが公開されたのは、
スイスアルプスで、季節外れの暖かさが続いている。スイスで最も標高の高い地点にあるユングフラウヨッホでは観測史上最高を記録した。
もっと読む 11月のスイスアルプス、季節外れの暖かさ
おすすめの記事
スイスでベジタリアン・ビーガン増加 若者・高学歴に多く
このコンテンツが公開されたのは、
スイスで肉食をやめる人が増えている。植物性食品を推進するスイスベジ協会(Swissveg)は30日、スイスのベジタリアンやビーガンの数は過去5年間で約40%増加したと発表した。
もっと読む スイスでベジタリアン・ビーガン増加 若者・高学歴に多く
おすすめの記事
スイスを縦断するツルが過去最多
このコンテンツが公開されたのは、
スイス鳥類研究所によると、スイスでは今季、はやくも過去最多のツルが観察されている。なかには約800羽の大規模な群れもみられた。
もっと読む スイスを縦断するツルが過去最多
おすすめの記事
「金銭目的」で自殺ほう助 スイスの裁判所が元看護師に有罪判決
このコンテンツが公開されたのは、
スイス南部ティチーノ州ルガーノの州刑事裁判所は23日、利己的な動機で他人の自殺を手助けしたとして、自殺教唆・ほう助の罪に問われた同州の元看護師の女(67)に条件付き罰金刑を言い渡した。
もっと読む 「金銭目的」で自殺ほう助 スイスの裁判所が元看護師に有罪判決
続きを読む
おすすめの記事
世界一高いステーキは信頼のスイス産
このコンテンツが公開されたのは、
なぜスイスの肉は世界一高いのか―畜産農家、消費者団体、食肉業界の専門家にそれぞれの意見を聞いた。
もっと読む 世界一高いステーキは信頼のスイス産
おすすめの記事
チューリヒ、世界で2番目に生活費が高い都市に
このコンテンツが公開されたのは、
英経済誌エコノミストの調査部門エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)が15日発表した今年の「世界の生活費」ランキングで、チューリヒは前年からランクを一つ上げて第2位に入った。1位は5年連続でシンガポールだった。
もっと読む チューリヒ、世界で2番目に生活費が高い都市に
おすすめの記事
スイスの最低賃金は40万円台が妥当?
このコンテンツが公開されたのは、
他の多くの欧州諸国と異なり、スイスには全ての職業に共通する最低賃金が設定されているわけではない。それは職業ごと、州ごとに決まっている。果たして「フェアな最低賃金」はいくらなのか、繰り返し議論の的になっている。
もっと読む スイスの最低賃金は40万円台が妥当?
おすすめの記事
高齢化がのしかかるスイスの年金制度
このコンテンツが公開されたのは、
スイスでは24日、女性の定年年齢を64歳から65歳に引き上げることなどを盛り込んだ抜本的な年金制度改革案「老齢年金2020」が、国民投票にかけられる。スイスは日本と同じく社会の高齢化が進み、このままでは年金財源が破綻するおそれがあるため、政府は改革案を実現したい考えだ。
もっと読む 高齢化がのしかかるスイスの年金制度
おすすめの記事
子供の貧困問題、豊かなスイスにも存在
このコンテンツが公開されたのは、
5歳になるニールス君は、いつもお腹を空かせているわけではない。自分の部屋もあれば衣服も清潔で、サッカーの練習にも通っている。しかし母親の収入だけでは暮らしていけないため、公的扶助を受けている。
もっと読む 子供の貧困問題、豊かなスイスにも存在
おすすめの記事
消費者を悩ます「高物価の島」スイス
このコンテンツが公開されたのは、
スイスでは、コーラ1本の値段が隣国ドイツよりも4割高く、イタリア産のパルマハムは欧州圏平均の5倍も高い。この物価高を抑えようと、消費者団体が国民発議(イニシアチブ)を立ち上げようとしている。物価高への対策には、国の介入が有効なのだろうか?それとも市場に任せるべきだろうか?
もっと読む 消費者を悩ます「高物価の島」スイス
おすすめの記事
スイス中部住民の購買力は約1150万円
このコンテンツが公開されたのは、
スイス中部に位置する税金の低い州の住民は、スイスで最も高い購買力を手にしている。独市場調査会社GfKが27日発表した調査によると、地域別ではシュヴィーツ州ヘーフェ郡の住民の2018年の購買力は2018年時点で1人当たり8万7853ユーロ(約1150万円)と、スイスで最も高かった。
もっと読む スイス中部住民の購買力は約1150万円
おすすめの記事
国境沿いの町、我慢の限界 ショッピングツーリズムで打撃
このコンテンツが公開されたのは、
物価が高いスイスでは、国境をまたいで隣国で買い物をするショッピングツーリズムが盛んだ。しかしその裏では、例外はあるにせよ、売り上げ減に悩むスイスの小売店が増えている。
もっと読む 国境沿いの町、我慢の限界 ショッピングツーリズムで打撃
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。