調査は世界の中学校に通う15~16歳の学生を対象に行われた
Keystone
経済協力開発機構(OECD)は19日、移民の子供を対象に行った最新の分析結果を発表した。スイスの学校に通う移民の子供の学力は水準以上で、満たされた気持ちで生活し、スイスで生まれ育った子供よりも勉強のモチベーションが高いことがわかった。ただ、10年前と比べ、移民の子供は学校に溶け込めていないと感じている。
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OECDは15年の国際学習到達度調査(PISA)のデータ外部リンクを元に、移民の子供たちとスイス生まれの子供たちの学力、学習意欲などを比べた。
スイスの学校に通う移民の子供の主要3教科(読解力、数学、科学)の正解率は58%。シンガポール(91%)、マカオ(88%)、香港(84%)、カナダ(82%)などの成績優秀国と比較すると劣るが、欧州諸国と世界平均をわずかに上回った。
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学習意欲や学習環境については、移民の子供の46%が「意欲がある」もしくは「どちらかというと意欲がある」と答えた。欧州諸国の平均66%に比べると大きな差があるが、スイスで生まれ育った子供で同様の回答をしたのは3割だった。そのため、スイス生まれの子供たちと移民の子供たちを合わせた全体の平均を割り出すと、世界で最も学習意欲が低い国となる。
また、移民の子供の54%が学校に「溶け込めている」と感じていると回答したが、2003年から17%低下した。
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