スイス株式市場は9日、世界同時株安の波を受けて大幅続落で始まった。
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9日は取引開始直後に各指数が急落。スイスの指標株価指数であるスイス株価指数(SMI)が同日午前9時14分ごろ、前営業日比6.1%安の9142.31に下落した。
ドイツ語圏の日刊紙NZZは、9日のSMIの下落は1988年以来最大で、2001年9月11日の米同時多発テロ発生時を上回ったと報じた。
ザンクト・ガレン氏州立銀行は「米欧経済をマヒさせている新型コロナウイルスへの恐怖心が、企業にも打撃を与えている」とするコメントを発表した。
ブラック・マンデー再来
新型コロナウイルスが世界中に広がり、投資家の心理を悪化させている。AFP通信によると、世界99カ国・地域で延べ10万人以上の感染が報告され、3792人が死亡している。スイスでは8日、76歳の持病があった男性が死亡し、国内の死者は2人となった。9日には陽性確定数が300例を超えた。
世界株安のきっかけは、石油輸出国機構(OPEC)の減産交渉の決裂を受けて原油相場が急落したことだ。アジアでも日経平均株価が終値ベースで5.07%下落。欧州ではドイツ株価指数(DAX)が7.4%下落、ロンドンのFTSE100種総合株価指数が8.6%下落するなど、世界の株式市場で株安が連鎖した。一部の市場関係者は「ブラック・マンデー」と呼ぶ。
混乱は外国為替市場にも波及した。安全通貨とされるスイスフランは主要通貨に対して上昇し、対ユーロでは一時1ユーロ=1.0570フラン、対ドルで1ドル=0.9254フランを付けた。
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