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1日2MBの南極海フィールドノート

picture of Southern Ocean.
南極海に浮かぶピョートル1世島の東海岸 © Michael Martin / laif

1日わずか2メガバイト(MB)。これは本連載の極地ブログ筆者が1日に使えるデータ上限量だ。手短かに執筆しよう。

北極や南極で過去最高気温を記録した、氷河や氷床が融解した――こうしたニュースが定期的に報じられるようになった。科学者たちにとって、気候変動の進み具合や生態系への影響を定点観測することは極めて重要だ。加えて、プラスチック汚染問題の深刻化も科学者を極地に追い立てている。

この春、ガブリエル・エルニ・カッソーラさんとケヴィン・ロイエンベルガーさんはドイツの砕氷船(さいひょうせん)「ポーラーシュテルン号」に乗り南極海に出た。バーゼル大学で研究する2人が、8本のブログ記事で彼らのフィールドワークの様子を紹介する。

Gabriel Erni Cassola
ガブリエル・エルニ・カッソーラさん
Kevin Leuenberger
ケヴィン・ロイエンベルガーさん

2人は南極海に生息する動物や微生物がどのようにマイクロプラスチック汚染の影響を受けるのかを調べる。例えば網にかかった魚類の胃袋や腸のサンプルを集めてマイクロプラスチックが含まれていないかを調査。このブログではこうした研究の経過や、調査船での生活ぶりを発信する。

最初はガブリエルさんとケヴィンさんに動画付きブログを書いてもらう予定だった。だがそこで、メールのデータ量が問題に。人工衛星を経由するデータ量は1人当たり1日2MBに厳しく制限されている。それはスイスから1万4千キロ離れた場所での調査がいかに難しいかを物語る事実の1つでもある。

(英語からの翻訳・ムートゥ朋子)

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