スイスの視点を10言語で

10月のスイス総選挙、一部の州でネット投票可能に

ネット投票の画面
連邦議会選挙では一部の州で8年ぶりにネット投票が可能になる © Keystone / Jean-christophe Bott

10月22日投開票のスイス連邦総選挙で、バーゼル・シュタット準州、ザンクト・ガレン州、トゥールガウ州の一部の有権者が試験的にインターネットで投票できることになった。

連邦内閣の発表外部リンクによると、3州のいずれかに登録している在外有権者は国民議会(下院)議員をオンラインで投票できる。

バーゼル・シュタット準州では障がい者もネット投票できる。ザンクト・ガレン州では、オンライン投票システムを持つ自治体(ゴルダッハ、キルヒベルク、ラッパースヴィール・ヨーナ、ヴィールテールス・ヴァングス、ヴィドナウ)でも有権者の30%を上限にオンライン投票が可能になる。3州で約6万5000人、有権者の約1.2%がネット投票できることになる。

3州は6月18日の国民投票でスイス郵便の開発した新ネット投票システムを試験運用した。独立機関の調査を踏まえ、連邦政府・州は試行が成功だったと判断。総選挙での試験運用に踏み切る。

ネット投票再開に高まる期待

スイスは長年、ネット投票の導入計画を進めてきた。前々回の2015年総選挙ではジュネーブ、ルツェルン、バーゼル・シュタット、ヌーシャテル各州でネット投票が可能で、有権者13万2134人がネットで投票した。

だが技術面と安全保障上の懸念から2019年の総選挙を前に計画は中断された。同年の総選挙では特に在外スイス人の投票率が低下。ネット投票の再開を求める声が高まっていた。

英語からの翻訳:ムートゥ朋子

人気の記事

世界の読者と意見交換

ニュース

牧草をはむ牛

おすすめの記事

スイス、PFASの規制強化を検討

このコンテンツが公開されたのは、 スイス連邦政府は「永遠の化学物質」の異名を持つ有機フッ素化合物(PFAS)の規制強化に着手した。飲み水の上限値は来年から引き下げられる。

もっと読む スイス、PFASの規制強化を検討
ツークの街並み

おすすめの記事

スイス検査・認証SGSが本社移転 ジュネーブからツークへ

このコンテンツが公開されたのは、 世界有数の試験・検査・認証機関であるスイスのSGSは、本社をジュネーブ州からツーク州に移転する。大手多国籍企業の移転は、ジュネーブ州の税収にも影響を及ぼしそうだ。

もっと読む スイス検査・認証SGSが本社移転 ジュネーブからツークへ
鏡を見るバレエダンサー

おすすめの記事

ローザンヌ国際バレエコンクール2025始まる 日本から13人出場

このコンテンツが公開されたのは、 スイス西部ローザンヌで2日、第53回ローザンヌ国際バレエコンクールが始まった。23カ国から集まった85人の若手ダンサーが8日の最終選考進出を目指し、さまざまな課題曲に挑戦する。

もっと読む ローザンヌ国際バレエコンクール2025始まる 日本から13人出場
自転車で遊ぶ子ども

おすすめの記事

スイス政府、国際養子縁組を禁止へ

このコンテンツが公開されたのは、 スイス連邦政府は29日、国外から子どもを迎える国際養子縁組を将来的に禁止する意向を表明した。虐待防止措置の一環としている。

もっと読む スイス政府、国際養子縁組を禁止へ
生殖治療の画像

おすすめの記事

スイス、全てのカップルへの精子・卵子提供を合法化へ 政府方針

このコンテンツが公開されたのは、 スイス政府は29日、生殖補助医療法を改正し、カップルに対する卵子提供を合法化する方針を発表した。政府はまた既婚・未婚問わず全てのカップルへの精子・卵子提供を解禁する意向を示した。

もっと読む スイス、全てのカップルへの精子・卵子提供を合法化へ 政府方針
研究施設で働くマスク姿の人

おすすめの記事

スイスに感染症情報解析センター発足

このコンテンツが公開されたのは、 感染症に関する情報を収集・解析する「病原体バイオインフォマティクスセンター(CPB)」が23日、スイスの首都ベルンに新設された。集約したゲノムデータを管理・解析し、スイスの感染対策を改善する役割を担う。

もっと読む スイスに感染症情報解析センター発足
茶色い除湿器

おすすめの記事

ETHチューリヒ、気候に優しい除湿機を開発

このコンテンツが公開されたのは、 スイスの連邦工科大学チューリヒ校(ETHZ)は10日、電気を使わない除湿器を開発したと発表した。壁や天井の建築材として、空気中の湿気を吸収し一時的に蓄えることができる。

もっと読む ETHチューリヒ、気候に優しい除湿機を開発
Xマークの画面

おすすめの記事

スイスでX離れ進む

このコンテンツが公開されたのは、 スイスで「X」から撤退を表明する企業や著名人が相次いでいる。

もっと読む スイスでX離れ進む

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部