スイスでは新型コロナウイルスの影響で、日用品や薬局など生活必需サービス以外の店舗の営業停止が続く。代わりにオンラインショッピングの注文が急増し、配達するスイス郵便の業務量が劇的に増加している。
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スイス郵便のロベルト・シリロ代表は28日、スイスのメディアCH-Mediaグループに対し「(営業停止が始まった)2週間前、配送量は通常と比べ約15%増加した」と語った。
それ以降、配送量はクリスマス直前のピーク時期とほぼ同等、26日には「ブラックフライデー」(11月末の大規模な安売り)に匹敵する量に達したと話した。
連邦内閣が今月中旬、生活必需サービスを除くすべての店舗の営業停止を命じ、国民に外出自粛を要請した。衣料品店や電化製品、スポーツショップなどは店を閉め、スーパーマーケットでも感染拡大防止のため、入店人数制限を行っている。このためオンラインショッピングの注文が増加した。
シリロ氏によると、食品の配達は3倍に増加。その影響で配達に遅れが出ている。
スイス郵便は配達の遅延を解消するため、通常はクリスマス期間にしか行わない土曜日の仕分けを始めた。政府は先週から、食品の日曜日の配達も特例として認めている。
ただ、感染を防ぐため互いに一定の距離を空ける「社会的距離」措置により、配送センターの従業員数や勤務条件に制限が生じている。
大型製品の注文増加
増えたのは食料品や生活必需品だけではない。自転車、ソファ、庭の家具などの大型製品も急増したという。
スイス郵便は、現状では大型製品への対応が難しいとして、30日からサイズ制限を導入。受け付ける荷物の大きさを最大150 x 80 x 60 cm、重さは30 kgに制限した。
シリロ氏は、新型コロナウイルスの流行と政府の封じ込め政策によって、通常の翌日配達に影響が出ていると話す。一部の郵便局は、従業員や客不足により営業時間を短縮・閉鎖している。
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