スイスで初めてとなる「デジタル・デー」の21日、最先端の技術を体感するさまざまなイベントが各地で開かれた。
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マルチメディア・ジャーナリスト。2017年にswissinfo.ch入社。以前は日本の地方紙に10年間勤務し、記者として警察、後に政治を担当。趣味はテニスとバレーボール。
デジタル先進国の推進を目指し、2015年秋に発足した「digitalswitzerland外部リンク(デジタルスイス)」が主催。メンバーはクレディ・スイス、グーグル、連邦工科大学チューリヒ校、スイス公共放送協会(SRG SSR)など国内の大手企業や大学計90社・団体に上る。今後はデジタル技術に関する政策支援や企業間の連携強化、若手起業家のサポートなどを行う。
チューリヒ中央駅ではこの日、デジタル・デーにちなんだ展示やトークショーが行われ、ドリス・ロイトハルト連邦大統領らも出席。2本腕を巧みに動かし製品を作る産業ロボットや、3次元の映像が楽しめるVRゴーグルの体験コーナーもあり、大勢の来場者でにぎわった。連邦工科大学チューリヒ校では、約180人の子供たちがプログラミングを学ぶワークショップが開かれた。
フェイスブックやツイッター上では、来場者や参加企業がイベントの様子を#digitalday外部リンクのハッシュタグを付けて発信した。
ロイトハルト大統領は20日にビール(ビエンヌ)で開かれた関係者らの全体会議「Digital Switzerland外部リンク」で、この分野でスイスがリーダーシップを取るにはさらなる産学共同や関係者の連携強化が必要だと強調。電子政府についても「改善の余地はある」と述べた。
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「地元ラジオ局の記者が、なぜ私があえてこの小さなシャフハウゼン州と協働しているのかと聞いてきた。答えは簡単だ。同州が革新的だからだ」とガシュタイガー氏は言う。
同氏は「ファーストムーバー」と新しく呼ばれている先駆者たちに興味を引かれる。自身もその一人だと認識しているからだ。ブロックチェーン分野に特化した同氏のスタートアップ企業Procivisは先日、州民向けの電子証明書サービスのシステムをシャフハウゼン州と協働で構築していくことを発表した。
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