ジュネーブ州は州内で営業している米配車大手ウーバー・テクノロジーズ(Uber)を雇用主とみなす決定を出した。同社はドライバーを従業員とし、社会保険料を負担する義務が生じる。
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ジュネーブ州安全・雇用・経済局のマウロ・ポッジア外部リンク局長はドイツ語圏のスイス公共放送(SRF)に対し、ウーバーの配車サービスは、タクシー・輸送法の対象だと述べた。ウーバーは現行法の義務を満たしていないことになり、今後は他のタクシー会社と同様、ドライバーを従業員として雇い、年金などの社会保険料を負担する義務が生じる。
ジュネーブ州の調査では、ウーバーでは運賃、請求書、さらにはドライバーの評価システムなどといった基準が使われていた。同社の弁護団は、ドライバーは個人事業主であり雇用関係はないと主張したが、州はこれらの基準を同社が採用していた点を鑑み、弁護団の主張は適切ではないとした。
ポッジア氏は「ウーバーが違反行為を是正し、法令を遵守するまで、ジュネーブ州は社の営業行為を禁ずる」と述べた。
州が懸念するのは、ウーバーのドライバーが社会保険料を支払わずに定年退職して貧困に陥り、最終的にそのツケが一般市民に回ってくるのではないかという点だ。ウーバーは州の決定に不服があれば、30日以内に異議を申し立てることができる。11月末までは現行の営業形態を継続できる。
ウーバーの広報担当者は、州を相手取り、連邦行政裁判所に訴えを起こすと述べた。
カリフォルニア州に本社を置くウーバーは現在、チューリヒ、ジュネーブ、バーゼル、ローザンヌの4都市で営業。利用者は国内で急速に増加している。同社によると、2018年7月から2019年10月の約1年間でユーザーは30万人から40万人に増え、ドライバーの数は3200人と600人増えた。
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