スイス連邦経済省経済管轄局(SECO)は15日、2020年の国内総生産(GDP)伸び率はマイナス3.3%になるとの見通しを発表した。マイナス幅は1975年以来の大きさだ。
このコンテンツが公開されたのは、
SECO外部リンクは10~12月期のマイナス成長を見込むが、「スイス経済が実際に腰折れすることはない」と楽観視している。
「症例数の増加やコロナ対策により、2020~21年の冬シーズンは欧州を中心に世界的に経済成長が伸び悩む。だが全般的に、春ほどの厳しい封じ込め策はとられておらず、全体では経済的影響はそれほど深刻にならない可能性が高い」との見通しを示した。
2020年成長率見通しのマイナス幅は、10月時点(マイナス3.8%)に比べ引き上げた。年間平均失業率は3.2%と、約20年ぶりの低水準だった2019年(2.3%)から急上昇すると見込む。
一方、2021年の成長率見通しはプラス3.0%と、10月時点のプラス3.8%から引き下げた。コロナ禍や感染対策が年初の経済に打撃を与えるとみる。
来年の見通しはコロナの予防接種が広く出回り、経済活動が21年春から徐々に正常化することを前提にしている。SECOは「この前提で一時的に平均を上回るGDP伸び率が見込まれる。停滞していた消費支出や投資が復活し、世界経済の回復とともに主に財の輸出が大幅に増える」とみる。
2021年の失業率予測は3.3%。
おすすめの記事
スイスの核廃棄物処分場計画、反対派が国民投票計画
このコンテンツが公開されたのは、
チューリヒ州の放射性廃棄物処分場建設計画が、正式な認可が下りる前から反対運動に直面している。
もっと読む スイスの核廃棄物処分場計画、反対派が国民投票計画
おすすめの記事
ジョン・レノンの盗まれた腕時計、所有権はオノさん スイス最高裁が認定
このコンテンツが公開されたのは、
ビートルズのジョン・レノンさんが殺害される2カ月前にオノ・ヨーコさんから贈られ、その後盗まれた腕時計について、スイスの連邦最高裁判所はオノさんに時計の完全な所有権があるとの判決を出した。
もっと読む ジョン・レノンの盗まれた腕時計、所有権はオノさん スイス最高裁が認定
おすすめの記事
スイス証取、英プロバイダーを買収 MTF参入へ
このコンテンツが公開されたのは、
スイス証券取引所を運営するSIXグループは11日、英国の証券取引サービスプロバイダー、アクイス・エクスチェンジを買収すると発表した。今後、多角的取引システム(MTF)に参入する方針だ。
もっと読む スイス証取、英プロバイダーを買収 MTF参入へ
おすすめの記事
2022年の可処分所得は約95万円 スイス統計局
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦統計局は12日、2022年の1世帯平均の可処分所得はひと月6902フラン(当時レートで約95万円)だったと発表した。前年からほぼ横ばいだった。
もっと読む 2022年の可処分所得は約95万円 スイス統計局
おすすめの記事
CERNとロシアの研究協力協定、11月末に期限迎える
このコンテンツが公開されたのは、
今月30日、ロシアの研究機関とジュネーブに拠点を置く欧州原子核研究機構(CERN)との協力協定が終了する。研究者はCERNのプロジェクトに影響を及ぼすと警告している。
もっと読む CERNとロシアの研究協力協定、11月末に期限迎える
おすすめの記事
女子優位のクラスを出た女性は高収入の傾向 スイス調査
このコンテンツが公開されたのは、
スイス・バーゼル大と英ダラム大が1989年から2002年の間にスウェーデンで初等教育を修了した75万人以上の生徒のデータを用いて行った調査で、女子生徒の方が多いクラスを出た女性はより多くの収入を得る傾向があることが分かった。
もっと読む 女子優位のクラスを出た女性は高収入の傾向 スイス調査
おすすめの記事
11月のスイスアルプス、季節外れの暖かさ
このコンテンツが公開されたのは、
スイスアルプスで、季節外れの暖かさが続いている。スイスで最も標高の高い地点にあるユングフラウヨッホでは観測史上最高を記録した。
もっと読む 11月のスイスアルプス、季節外れの暖かさ
おすすめの記事
スイスでベジタリアン・ビーガン増加 若者・高学歴に多く
このコンテンツが公開されたのは、
スイスで肉食をやめる人が増えている。植物性食品を推進するスイスベジ協会(Swissveg)は30日、スイスのベジタリアンやビーガンの数は過去5年間で約40%増加したと発表した。
もっと読む スイスでベジタリアン・ビーガン増加 若者・高学歴に多く
おすすめの記事
スイスを縦断するツルが過去最多
このコンテンツが公開されたのは、
スイス鳥類研究所によると、スイスでは今季、はやくも過去最多のツルが観察されている。なかには約800羽の大規模な群れもみられた。
もっと読む スイスを縦断するツルが過去最多
おすすめの記事
「金銭目的」で自殺ほう助 スイスの裁判所が元看護師に有罪判決
このコンテンツが公開されたのは、
スイス南部ティチーノ州ルガーノの州刑事裁判所は23日、利己的な動機で他人の自殺を手助けしたとして、自殺教唆・ほう助の罪に問われた同州の元看護師の女(67)に条件付き罰金刑を言い渡した。
もっと読む 「金銭目的」で自殺ほう助 スイスの裁判所が元看護師に有罪判決
続きを読む
おすすめの記事
コロナ危機でスイスは戦後最悪の不況になるのか
このコンテンツが公開されたのは、
今年のスイス国内総生産(GDP)は少なくともマイナス6%に落ち込むと予想されている。新型コロナ第2波に見舞われれば、戦後最悪の不況に陥る可能性がある。
もっと読む コロナ危機でスイスは戦後最悪の不況になるのか
おすすめの記事
ゆとり財政スイス それでも蔵番がどケチなワケは?
このコンテンツが公開されたのは、
大幅な赤字財政からいつまでも抜け出せない国が多い中、スイスの2018年の黒字は推計25億フラン(約2850億円)、19年も10億フランを上回る黒字が見込まれている。ローザンヌ大学の経済学教授はそんなスイスを「ただ運がよいだけではない。出された宿題もきちんとやっている」と評価する。
もっと読む ゆとり財政スイス それでも蔵番がどケチなワケは?
おすすめの記事
1930年代以降最悪の景気停滞か スイス中銀総裁
このコンテンツが公開されたのは、
新型コロナウイルスに伴う国内の経済損失は月110億~170億フラン(約1兆2100~1兆8700億円)で、回復には数年を要するー。スイス国立銀行(スイス中銀、SNB)のトーマス・ジョルダン総裁が日曜紙に国内経済の見通しを語った。総裁は1930年代以来最悪の不況になると予測している。
もっと読む 1930年代以降最悪の景気停滞か スイス中銀総裁
おすすめの記事
消えた外国人観光客、スイス観光業へのダメージ深刻
このコンテンツが公開されたのは、
新型コロナウイルスの影響でスイスの観光業は悲鳴を上げている。今夏に向けて様々なアイデアで地元客の掘り起こしを図ってはいるが、国内客だけでは外国人観光客の穴埋めはできない見通しだ。平常に戻るまでには数年かかるとされる。
もっと読む 消えた外国人観光客、スイス観光業へのダメージ深刻
おすすめの記事
スイス、コロナでOECD平均を上回る財政措置
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦議会は今月、新型コロナ危機を受けた異例の規模の緊急経済対策を承認した。650億フラン(約7兆2千億円)にのぼる経済対策は世界でも有数の規模だ。
もっと読む スイス、コロナでOECD平均を上回る財政措置
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。