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スイス鉄道利用者数が減少 新型コロナで

鉄道駅
スイス・オルテンの鉄道駅を通過する列車 © Keystone / Peter Klaunzer

新型コロナウイルスの影響で、スイス国内の鉄道の利用者が減少し、売上に影響を及ぼしている。スイス連邦鉄道(SBB)が10日、発表した。

ウイルス発生前と比べると、スイス全体で乗客数が10〜20%減少。イタリア行きの列車では90%減、フランス行きでは60%減だった。

これに伴う経済的損失は1日50万フラン(約5500万円)という。

ロイター通信によると、新型コロナウイルスの感染者は世界111カ国・地域で計11万4300人以上、4026人が死亡した。スイスでは10日、ティチーノ州の女性(80)の死亡が判明し、国内の死亡者は3人に増えた。連邦内務省保健局によると、感染者は10日時点で500人に達する勢いだ。

2019年は好調

昨年の利用者数が好調だっただけに、新型コロナウイルスの影響はSBBにとって大きな痛手だ。昨年の1日当たりの乗客数は前年比6%増の130万人。1億2400万枚の切符が売れ(同15%増)、このうちインターネット購入は初めて半数を超えた。また、割引価格で乗れる「スーパーセーバー」チケットは計880万枚が売れた。

定額で1年間乗り放題の総合定期券(GA)、切符が半額で購入できる半額定期券の購入者も増加した。いずれかの定期券を所有する乗客320万人がいずれかの定期券を持っている。

SBBは、定刻に到着した電車は前年より減って89.5%にとどまったとしたが、乗客・貨物輸送の両方で、顧客満足度は上昇したと述べた。昨年の純利益は4億6300万フランだった(前年比18%減)。

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