スイス最大のネット通販企業ディジテック・ギャラクサス(Digitec Galaxus外部リンク)が19日から、オンラインショップでの仮想通貨決済を導入した。同社は昨年、10億フラン(約1100億円)の売上高を記録した国内最大の小売企業。仮想通貨の受け入れを決めた小売企業の中では最大となる。
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仮想通貨を保有する消費者にとってはうれしいニュースとなりそうだ。
ビットコインは、ピアツーピア(P2P)方式で取引を行い、履歴を公開台帳ブロックチェーンに記録する初めての仮想通貨として2008年に誕生。それから10年で、アルトコインと呼ばれる代替通貨が何百種類も生まれた。
Digitec Galaxusのサイトで200フラン以上の買い物をすると、仮想通貨で支払いができる。通貨はビットコインのほか、ビットコインキャッシュABC、ビットコインキャッシュSV、イーサリウム、リップル、バイナンスコイン、ライトコイン、トロン、ネオ、OmiseGO(オミセゴー)。サービス初日、一部の購買者が仮想通貨での支払いを済ませた。
Digitec Galaxusは、仮想通貨での支払いがどのくらいの規模になるか、現時点でコメントはできないとしている。
同社の共同創設者で最高情報責任者(CIO)のオリバー・ヘレン氏は声明で「暗号通貨は魅力的で、eコマースの適切な決済手段になりえる。私たちはこの動きをサポートしたい」と述べた。
本当の通貨?
同社のオンライン販売サイト「Digitec外部リンク」は家電・デジタル製品、「Galaxus外部リンク」は家庭用、DIY、ファッション、ジュエリーなどを幅広く取りそろえる。2015年以来、同社はスーパーマーケット大手ミグロが過半数を所有する子会社。
仮想通貨決済の導入に当たり、Digitec Galaxusは電子決済を専門とするスイスのデータトランス外部リンク、デンマークの仮想通貨決済プロバイダー、コインフィー外部リンクと提携。コインフィーが、Digitec Galaxusに支払われた仮想通貨をスイスフランに変換する。
仮想通貨決済が可能なショップを一覧にしたウェブサイト「コインマップ外部リンク」によると、スイスにはこうしたショップが100件以上あるが、ほとんどが小規模だ。
スイス・ビットコイン協会のルカス・ベッチャルト代表はスイスインフォに対し「(Digitec Galaxusの仮想通貨受け入れは)スイス国内のビットコインにとって重要なステップだ。ビットコインの受け入れ店舗が増えれば、(仮想通貨は)保存価値としてだけでなく、交換手段としても活用できる。ビットコインが本物の通貨により近づける」と歓迎した。
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