商用飛行免許取り消しを受け、Ju52が再び空を飛ぶ日は当面見送りとなった
Keystone
スイス東部で昨年、旧軍用機Ju52が遊覧飛行中に墜落し20人全員が死亡した事故で、スイス連邦運輸省民間航空局外部リンクは12日、運航会社JUエアー外部リンク(本社チューリヒ州デューベンドルフ)の商用飛行免許を取り消した。一部のプライベート飛行は可能という。
このコンテンツが公開されたのは、
事故は昨年8月4日、79年前に製造されたJu52がスイス南東部グラウビュンデン州の山岳地帯に墜落、操縦士、乗務員と乗客20人全員が死亡した。連邦民間航空局は、同型のヴィンテージ飛行機運航による乗客のリスクを再調査し、商用飛行を継続することは「今日の安全基準を満たさない」と判断した。
>>「Juおばさん」と呼ばれたプロペラ機
同決定は、スイス安全調査サービス(SESE)の事故調査結果を受けたもの。欧州の他の地域でも規則が今年、厳格化される予定。
連邦運輸省民間航空局は昨年11月、JUエアーの2機のJu52について運航を一時停止すると発表。8月の事故で墜落した機体に構造的な欠陥が見つかったためとしていた。
しかし今年1月、JUエアーのクルト・ヴァルトマイヤー最高経営責任者(CEO)は独語圏の日曜紙ゾンタ―クス・ツァイトゥングのインタビューで、数カ月内に同型機の運航を再開すると発言。これに対しスイス連邦運輸省民間航空局は同記事の中で、対象となる3機すべてについて国の安全基準を満たしていることを証明できなければ停止措置は解かないと述べていた。
12日の決定を受け、Ju52が再び空を飛ぶ日は当面見送られることになった。
おすすめの記事
マルティン・フィスター氏が新閣僚に当選
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦議会は12日、今月末で辞任するヴィオラ・アムヘルト国防相の後任として、ドイツ語圏ツーク州出身のマルティン・フィスター氏(中央党、61歳)を選出した。
もっと読む マルティン・フィスター氏が新閣僚に当選
おすすめの記事
内陸国スイス、海運世界一に
このコンテンツが公開されたのは、
内陸国スイスが世界海運王者の座をドイツから奪った。コンテナ大手MSCが存在感を高めている。
もっと読む 内陸国スイス、海運世界一に
おすすめの記事
スイスの世界遺産エッシネン湖、予約制を導入
このコンテンツが公開されたのは、
スイス・ベルナーオーバーラント地方の世界遺産エッシネン湖は5月から、麓駅から湖に登るゴンドラに予約制を導入する。観光客を分散させ、待ち時間や混雑の解消を狙う。
もっと読む スイスの世界遺産エッシネン湖、予約制を導入
おすすめの記事
スイス武器輸出、2024年は5%減
このコンテンツが公開されたのは、
スイスは昨年、政府が承認した6億6470万フラン相当の軍需品を計60カ国に輸出した。前年比で5%減少した。
もっと読む スイス武器輸出、2024年は5%減
おすすめの記事
スイス、シェンゲン域外の訪問者のデータを収集へ
このコンテンツが公開されたのは、
シェンゲン協定域外の旅行者のデータは、スイスを含む加盟国の国境で今後、自動的に記録される。
もっと読む スイス、シェンゲン域外の訪問者のデータを収集へ
おすすめの記事
スイス議会、新聞配達費用の補助金を引き上げ
このコンテンツが公開されたのは、
スイス国民議会(下院)の委員会は4日、新聞の配達費用の補助金を引き上げる内容の郵便法改正案を提出した。
もっと読む スイス議会、新聞配達費用の補助金を引き上げ
おすすめの記事
賃金分析「罰則・対象拡大が必要」 スイス労働団体
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの労働組合など52団体が3日、政府に男女賃金差別を撤廃するための法制強化を求める公開書簡を発表した。
もっと読む 賃金分析「罰則・対象拡大が必要」 スイス労働団体
おすすめの記事
スイス中銀、807億フランの黒字 2024年決算
このコンテンツが公開されたのは、
スイス国立銀行(中央銀行、SNB)が3日発表した2024年度決算確報は、807億フラン(約13.5兆円)の黒字だった。速報時点の見込み通り、連邦政府・州に30億フランを配当する。
もっと読む スイス中銀、807億フランの黒字 2024年決算
おすすめの記事
スイス中銀総裁、ビットコインの準備金化に反対
このコンテンツが公開されたのは、
スイス国立銀行(中央銀行、SNB)のマルティン・シュレーゲル総裁はスイス紙のインタビューで、中銀の準備金にビットコインを追加する国民投票案に反対する考えを示した。暗号資産(仮想通貨)は資産として多くの問題を抱えていると指摘した。
もっと読む スイス中銀総裁、ビットコインの準備金化に反対
おすすめの記事
スイス、米国の死刑推進に「深い懸念」表明 人権理事会で
このコンテンツが公開されたのは、
スイス政府は3日の国連人権理事会(HRC、本部・ジュネーブ)で、ドナルド・トランプ米大統領が連邦・州レベルの死刑制度を強化する大統領令に署名したことを「深く懸念している」と表明した。
もっと読む スイス、米国の死刑推進に「深い懸念」表明 人権理事会で
続きを読む
おすすめの記事
墜落事故の旧軍用機Ju52、来週にも同機種の飛行再開へ
このコンテンツが公開されたのは、
スイス東部のスイスアルプスで4日、戦前に作られたヴィンテージ飛行機Ju52が墜落し20人が死亡した事故で、運行会社のJUエアー(本社・チューリヒ州デューベンドルフ)は、17日にも同機種の飛行を再開すると発表した。
もっと読む 墜落事故の旧軍用機Ju52、来週にも同機種の飛行再開へ
おすすめの記事
スイスもボーイング737MAX8の運航停止
このコンテンツが公開されたのは、
2度の墜落事故を起こした米ボーイングの新型機「737MAX8」の運航停止が世界各地で広がる中、スイス連邦運輸省民間航空局も13日、同型機の国内運航停止を決めた。
もっと読む スイスもボーイング737MAX8の運航停止
おすすめの記事
スイス上院、武器輸出の規制強化案を否決
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの全州議会(上院)は11日、武器輸出の規制を強化する動議2件をいずれも否決した。
もっと読む スイス上院、武器輸出の規制強化案を否決
おすすめの記事
スイス製の政府専用機が完成
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦政府は、連邦大統領や連邦閣僚が移動するための政府専用機として、スイスの航空機製造ピラタス社製のPC-24を受領した。
もっと読む スイス製の政府専用機が完成
おすすめの記事
国際熱気球フェス 無着陸の世界一周快挙から20年
このコンテンツが公開されたのは、
アルプス地方では最大級の「国際熱気球フェスティバル」第41回が、1月26日~2月3日までスイス・ヴォ―州シャトーデーで開催中だ。熱気球で初めて無着陸の世界一周を達成した快挙から20周年を祝い、スイス人冒険家ベルトラン・ピカール氏らによる新レースの発表など、特別イベントも行われる。
もっと読む 国際熱気球フェス 無着陸の世界一周快挙から20年
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。