スイス広告業界の自主規制機関は、男子テニスのロジャー・フェデラー選手、インフルエンサーのセニア・チュミチェワさんがインスタグラムにアップした投稿はいずれも「ステルスマーケティング」に当たらないとして、消費者団体の苦情を却下した。
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スイス消費者保護協会は広告業界の公正委員会外部リンクに対し、フェデラーら複数の著名人のソーシャルメディア投稿のうち、特定の商品を映したものなどについては「広告」と明記するよう求めていた。
フェデラー選手がインスタグラムに投稿したビデオには、広告塔を務めるユニクロのヘッドバンドを着用している姿がアップで映っていた。
公正委員会はこれに対し、スポーツの世界では「既知の事実として、商業ブランドのロゴを提示する行為が慣習としてある」とし、不当な広告には当たらないとした。
チュミチェワさんがインスタグラムにアップした、ブランドのジュエリーが映る投稿についても訴えを却下した。チュミチェワさんは、この投稿で現金は一銭も受け取っていないと主張していた。同委員会は「被告(チュミチェワさん)のインスタグラムのアカウントは明らかに商業目的であり」、よって広告を載せることは公平だと判断した。
その一方で、同委員会は今年、自転車のヨランダ・ネフ選手、スノーボードの世界王者ユーリ・ポドラドチコフ選手に対し、自身のインスタ投稿で「ステルスマーケティング」をしたとの裁定を出している。
消費者保護協会のザラ・スタルダー会長は、この異なる2件の裁定が「混乱を生んだ」と批判。同委員会に明確な規則を確立するよう求めた。スイス公共放送(SRF)によると、同会長は 「消費者だけでなく、インフルエンサーにとっても(基準を)明確にする必要がある」とコメントした。
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