スイスはグリニッジ子午線から東に15度のタイムゾーンにある。だが1894年5月31日までは、7.5度西寄り、つまり同じタイムゾーンにある周りの国よりも30分遅い時刻がスイスの標準時だった。「ベルン時間」と呼ばれていたものだ。
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標準時の統一は、電信が登場しコミュニケーションのあり方を大きく変えた時代の到来をきっかけに行われた。スイス政府は地域ごとにばらつきのあった時間を国家的にまとめる必要に迫られていた。
連邦通信省は、全ての電信局にある全ての時計をベルン標準時に合わせるよう指示した。全ての郵便局・電信局の時間が同じ時間を示すようになったのは、1853年7月のことだ。
「ベルン時間」と呼ばれた標準時はベルン州ツォフィンゲンにあった時計に揃えたが、1860年にヌーシャテル天文台外部リンクがその役割を継承。天文台が発する時報はラジオ放送になくてはならないものとなった。
時間測定は現在、ヌーシャテル大学物理研究所外部リンクが持つ原子時計とレーザーシステムを基準にしている。
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(英語からの翻訳・ムートゥ朋子)
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