スイス連邦統計局が27日に発表した調査結果によると、昨年のスイス全体における刑法犯の認知件数は4%減少し、中でも殺人、盗難、窃盗の発生率が著しく減少した。
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昨年の刑法犯全体の認知件数は46万7千731件で、2015年の48万7千611件を下回った。調査は全州警察が提供した犯罪の認知件数をもとに、性別、国籍などいくつかの項目に沿って行われた。
昨年発生した殺人事件の認知件数は前年比21%減の45件。一方、殺人未遂事件は33%増の187件。また盗難は11%減の47万944件で、一日平均130件発生していることになる。
自動車を含まない窃盗の認知件数は昨年の14万6千731件から9%減少。
家庭内暴力の全体の認知件数は1万7千685件で前年比2%増だが、家庭内暴力による死亡は女性18人と男性1人で、前年比47%減と著しく低下し、発生率は平均で20日に1件だった。
(英語からの翻訳・大野瑠衣子)
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スイスの犯罪件数、5年連続で減少
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連邦統計局は26日、昨年の犯罪統計を発表し、刑法犯認知件数は43万9千件(前年比6.1%減)で、2012年から5年連続で減少したことがわかった。2012年比では17万件の大幅減となった。
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スイスの刑務所 定員を下回るが地域差も
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スイスの刑務所の収容率は2012年のピーク時から減少し、定員を下回ったことがわかった。一方でフランス語圏とイタリア語圏の収容率は107%と高く、地域差が明らかになった。
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スイス、殺人事件の被害者数が4割減 犯罪統計
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2009~2016年に国内で発生した殺人事件被害者の年間平均は49人で、前回調査に比べ38%減少したことが、スイス連邦統計局の統計で分かった。だが、殺人未遂事件の被害者は増加している。
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スイスの銃器所持擁護派、EUの銃規制に反対
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欧州議会は今月14日、銃規制案を可決した。スイスは欧州連合(EU)に加盟していないが、シェンゲン協定加盟国としてこの新規制を適用する必要がある。これに対して、スイスの銃器所持擁護のロビー団体が異議を唱えている。
欧州議会が可決した新規則は、武器登録の導入や半自動銃のカードリッジ(薬包)の上限を20発から10発に制限するなど、銃器の所持をより制限する内容となっている。
スイス国内で同規則を適用するには議会の承認が必要となる。スイススポーツ射撃協会(FST-SSV)は、議会がこれを承認した場合、レファレンダムを視野に入れていると話す。
同協会のドラ・アンドレス会長は「新銃規制はテロ攻撃を阻止することはできないし、スイスの現行法は武器の違法取引に十分対応している」と話す。さらに同氏は、「スイスは銃器の所持において、とりわけ猟師、射手、コレクターの間で長い歴史がある」と付け加えた。
右派・国民党のヴェルナー・ザルツマン議員も同じく、新規制の導入に異議を唱えている。
しかし、左派・社会民主党のシャンタル・ガラデ議員は、「射手も警察官も、従来どおり銃器を使用できる」とドイツ語圏のスイス公共ラジオに対して話した。
スイス、適用外となるか?
シモネッタ・ソマルガ司法警察相は昨年3月、EUが計画する銃規制は、軍隊で使う武器を家庭で保管するという、スイスの伝統には影響しないだろうと話していた。
スイスでは1割以上の徴集兵が公務を終えた後、軍隊で使用した銃器を家庭に持ち帰っている。そのため、EUの半自動銃に関する規制案は当時から、スイスで大きな議論を引き起こしていた。
今回の新規制の導入に対する反対派は、銃登録データの統括を求める案件が2011年の国民投票で否決されたことを反対理由の一つに挙げている。
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スイスの少年犯罪 麻薬の使用が4割
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スイスでは昨年、裁判所で裁かれた少年犯罪のうち、麻薬の使用が4割を占めた。有罪判決が確定した未成年の数は前年比で2ポイント減少。そのうち3分の1は社会奉仕活動を命じられた。スイス政府が6日、発表した。
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スイスに住む外国人の犯罪
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保守右派の国民党が主導する外国人犯罪者の国外追放強化イニシアチブは、スイスにとって重大な試練となる。個人の状況や事由を吟味することなく、外国人犯罪者は全員自動的に国外追放されるのか。同イニシアチブの争点となっているのが、スイスで育ったがスイス国籍を持たない移民第二世代が罪を犯した場合だ。しかし、移民代二世代の犯罪率は、実際どれくらいなのだろうか。
犯罪の大部分は、スイスに住まない外国人や、管轄各局に届け出をしていない外国人によるものだ。それでも2014年の連邦統計局(BFS/OFS)の犯罪統計によると、実際に有罪判決を受けたスイス在住外国人の数は、スイス人の約2倍に上る。
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連邦統計局、国籍別にみた外国人犯罪率を公表
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スイス連邦統計局は20日、国籍別に分析した2014年のスイスの外国人犯罪統計を発表。外国人で有罪判決を受けた比率が高かったのは、西アフリカ、ドミニカ共和国、北アフリカ、トルコの出身者だった。一方で、スイスの犯罪件数は、2009年以降減少し続けている。
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