スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)で2007年に設立された科学出版社フロンティアーズが、世界23カ国で600人規模の人員削減を計画していることが分かった。スイスでは約70人が影響を受ける。
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フロンティアーズ(本社・ローザンヌ)の広報担当者は17日、仏語圏日刊紙「24 Heures」が報じた内容を認め、すでに従業員と協議を進めていると語った。正確な人員削減数は明らかにしていない。
人員削減に踏み切った理由として、フロンティアーズは科学出版の市場縮小と、不正論文の大幅な増加を挙げた。対策として人工知能(AI)を使ったツールを開発したが、それによりさらに多くの論文がリジェクトされる結果となった。
フロンティアーズは科学雑誌72誌を発行し、約2千人の従業員を抱えている。設立以来、学術出版物へのオープンアクセス化に取り組んできた。しかし現在は収益減少のため、再編成を余儀なくされている。
フロンティアーズのデータによると、同社は世界で6番目に大きい科学出版社で、引用回数は3番目に多い。同社が公開した論文はこれまでに約720万回引用され、25億回ダウンロードされた。
英語からの翻訳:大野瑠衣子
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