19世紀までフラン・コントワが話されていた地域は「フランシュ・コンテ」と呼ばれ、今のジュラ州がある地域とその周辺に広がっていた
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スイス連邦政府は今月初め、北西部・ジュラ州の方言をスイスの少数言語に認定すると決めた。フランス語圏のスイス公共放送(RTS)が報じた。
RTSによると、ジュラ州では3千~4千人が方言「フラン・コントワ(Franc-Comtois)」(「ジュラのパトワ」、「Frainc-Comtou」とも表記される)を話す。方言の維持活動に対する政府の援助を求める動きが起きていた。欧州委員会の勧告や地域言語・少数派の言語の保護を定めた欧州憲章に従い、スイス政府は少数言語への認定を決めた。これによりフランス語圏スイスでの認知度が上がるだけでなく、州から研究や文化活動への資金援助を受けることができるようになる。
連邦政府はこれまでにヴァレー(ヴァリス)州、フリブール州、ヴォー州のパトワ(方言)をスイスの少数言語として認定している。これらはフランコ・プロヴァンス語というロマンス語の方言だが、フラン・コントワはそれとは異なりフランス語の方言だ。
≫フラン・コントワってどんな言葉?
≫さらにマイナーな地域言語も
ロマンシュ語やイタリア語も少数言語に認定済み。移動民族の言語イェニッシュやイディッシュも特定の地域に根ざしていない言語として認定している。
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