来年任期満了を迎える国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長が13日、モスクワで開かれたFIFAの会合で「来年パリで行われる会長選に立候補する」と表明、再選に意欲を示した。
このコンテンツが公開されたのは、
同会長はスイス・ヴァレー(ヴァリス)州出身。欧州サッカー連盟(UEFA)事務局長だった2016年2月、FIFAの汚職問題により辞任した同州出身のゼップ・ブラッター氏の後任として選出された。会長選ではFIFAに巣食う腐敗に終止符を打ち、組織改革を断行すると訴え支持を集めた。UEFAのミシェル・プラティニ前会長も立候補したが、金銭授受疑惑を理由に活動停止処分を受けたため、会長選から外れた。
>>プラティニ氏「疑いは晴れた」と発言
インファンティーノ氏はモスクワでの会合で「私たちにはサッカーに対するビジョンがある。FIFAを変える。FIFAを新しい時代に連れて行く」と語った。
会長選は来年6月5日、パリで行われる。会長の任期は4年で、三選まで認められている。
インファンティーノ氏は就任に当たり、ブラッター氏の約半額となる年俸150万フラン(約1億6500万円)、さらに毎月2千フランの経費を受け取る雇用契約で最終的に合意した。その後、インファンティーノ氏が経費の不正受給を働いているという内部告発が出されたが、FIFAは2016年、調査の結果、不正はなかったと結論付けた。
昨年5月には、FIFAの汚職を調査していた独立機関、FIFA倫理委員会の幹部、ハンス・ヨアヒム・イカート氏とコーネル・ボルベリー氏が交代。これに対し、ガバナンスの専門家でバーゼル大のマルク・ピース教授外部リンク(刑法)は、インファンティーノ氏が倫理委員会の役員を自由に雇用・解雇できるよう、外部の力を使って組織を不正運用したと批判。「インファンティーノ氏はFIFAを『中世』に引き戻している」と訴えた。
関係国の捜査機関が現在、FIFAの汚職問題を捜査している。
おすすめの記事
スイス政府、国際養子縁組を禁止へ
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦政府は29日、国外から子どもを迎える国際養子縁組を将来的に禁止する意向を表明した。虐待防止措置の一環としている。
もっと読む スイス政府、国際養子縁組を禁止へ
おすすめの記事
スイス、全てのカップルへの精子・卵子提供を合法化へ 政府方針
このコンテンツが公開されたのは、
スイス政府は29日、生殖補助医療法を改正し、カップルに対する卵子提供を合法化する方針を発表した。政府はまた既婚・未婚問わず全てのカップルへの精子・卵子提供を解禁する意向を示した。
もっと読む スイス、全てのカップルへの精子・卵子提供を合法化へ 政府方針
おすすめの記事
スイスに感染症情報解析センター発足
このコンテンツが公開されたのは、
感染症に関する情報を収集・解析する「病原体バイオインフォマティクスセンター(CPB)」が23日、スイスの首都ベルンに新設された。集約したゲノムデータを管理・解析し、スイスの感染対策を改善する役割を担う。
もっと読む スイスに感染症情報解析センター発足
おすすめの記事
ETHチューリヒ、気候に優しい除湿機を開発
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの連邦工科大学チューリヒ校(ETHZ)は10日、電気を使わない除湿器を開発したと発表した。壁や天井の建築材として、空気中の湿気を吸収し一時的に蓄えることができる。
もっと読む ETHチューリヒ、気候に優しい除湿機を開発
おすすめの記事
スイスでX離れ進む
このコンテンツが公開されたのは、
スイスで「X」から撤退を表明する企業や著名人が相次いでいる。
もっと読む スイスでX離れ進む
おすすめの記事
スイスの研究者、キノコで発電する電池を開発
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの研究者たちが、キノコで発電する電池を開発した。農業や環境研究に使われるセンサーに電力を供給できるという。
もっと読む スイスの研究者、キノコで発電する電池を開発
おすすめの記事
ジョンソン・エンド・ジョンソン、スイスでの人員削減を計画
このコンテンツが公開されたのは、
米ヘルスケア大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は、スイスでの人員削減を計画している。
もっと読む ジョンソン・エンド・ジョンソン、スイスでの人員削減を計画
おすすめの記事
「スイス銀行のナチス関連口座は再調査を」 歴史家ら提唱
このコンテンツが公開されたのは、
スイス最大手のUBS銀行の資料室には、第二次世界大戦中の行動に関する秘密がまだ残されている可能性がある――。過去にスイスの銀行と独ナチス政権とのつながりを調査した歴史家、マルク・ペレノード氏は、再調査の必要性を強調する。
もっと読む 「スイス銀行のナチス関連口座は再調査を」 歴史家ら提唱
おすすめの記事
スイス航空の緊急着陸 客室乗務員の死因は酸欠
このコンテンツが公開されたのは、
スイスインターナショナルエアラインズ(SWISS)のブカレスト発チューリヒ便が先月オーストリアのグラーツで緊急着陸した後、客室乗務員(23)が死亡した事件で、死因は酸欠だったことが分かった。複数のスイスメディアが報じた。
もっと読む スイス航空の緊急着陸 客室乗務員の死因は酸欠
おすすめの記事
ユングフラウヨッホ、2024年の来場者が100万人を突破
このコンテンツが公開されたのは、
ユングフラウ鉄道グループは、ユングフラウヨッホの2024年の来場者が105万8600人となり、2015年以来6度目の100万人の大台を超えたと発表した。
もっと読む ユングフラウヨッホ、2024年の来場者が100万人を突破
続きを読む
おすすめの記事
サッカーのワールドカップ スイス代表の優勝の見込みは?
このコンテンツが公開されたのは、
サッカーのワールドカップ(W杯)が開幕を迎えた。アナリストたちはスイス代表が優勝する可能性は極めて低いと口を揃えるが、1954年以来となる準々決勝進出の夢は叶うだろうか?ブックメーカー、銀行、研究所がはじき出した確率をスイスインフォが評価する(ただし、賭けに負けても責任は負いません)。
もっと読む サッカーのワールドカップ スイス代表の優勝の見込みは?
おすすめの記事
ワールドカップ、スイスがフーリガン対策の専門家をロシアに派遣
このコンテンツが公開されたのは、
14日に開幕するサッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会に向け、スイスは治安対策専門の警察官5人を現地に派遣する。フーリガン対策で地元治安部隊を支援する。
もっと読む ワールドカップ、スイスがフーリガン対策の専門家をロシアに派遣
おすすめの記事
今夜サッカー日本VSスイス スイス各紙が日本の熱気伝える
このコンテンツが公開されたのは、
サッカーのワールドカップ(W杯)に向け、8日午後7時(日本時間午前2時)にスイス・ルガーノで日本代表とスイス代表の強化試合が行われる。現地には続々とファンが集結して熱気が高まる中、スイス各紙も対日本戦に大きく注目している。
もっと読む 今夜サッカー日本VSスイス スイス各紙が日本の熱気伝える
おすすめの記事
サッカーのワールドカップ、スイス代表の顔ぶれは?
このコンテンツが公開されたのは、
スイスサッカー連盟は4日、サッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会の代表23選手を発表した。スイスのW杯出場は4大会連続11度目。ユーロ2016に出場した同国代表チームに、新たな顔ぶれの6人が名を連ねた。
もっと読む サッカーのワールドカップ、スイス代表の顔ぶれは?
おすすめの記事
スポーツ界の汚職 スイスは取り締まりを強化
このコンテンツが公開されたのは、
国際サッカー連盟など、65の国際競技連盟が本部を置くスイス。これらの組織の腐敗行為への対処をめぐり、国際社会はスイスに厳格化を求めている。観測筋によると、厳しい内容の改正法案が連邦議会を通れば、スイスは競技連盟の腐敗との闘いで先頭に立つことになるかもしれない。
もっと読む スポーツ界の汚職 スイスは取り締まりを強化
おすすめの記事
汚職疑惑のFIFA元事務局長の捜査を開始 スイス検察
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦検察庁は12日、サッカーのワールドカップ(W杯)をめぐる汚職事件で、国際サッカー連盟(FIFA)のジェローム・バルク前事務局長と、ビーイン・メディア・グループのトップで、フランス1部リーグに所属するパリ・サンジェルマンのナセル・アル・ケライフィ会長の捜査を開始したと発表した。
もっと読む 汚職疑惑のFIFA元事務局長の捜査を開始 スイス検察
おすすめの記事
FIFA会長選 インファンティーノ氏、サッカー界の頂点を狙う
このコンテンツが公開されたのは、
スイス・チューリヒで26日に行われる、国際サッカー連盟(FIFA)の会長選挙には、5人が立候補している。その中の1人が欧州連盟(UEFA)のジャンニ・インファンティーノ事務局長(45)だ。インファンティーノ氏と、FIFAの汚職事件で辞任したゼップ・ブラッター前会長には共通点がある。スイス南部ヴァリス(ヴァレー)州出身で、サッカー界での実務経験が豊富だ。インファンティーノ氏は、「私はブラッター氏ではない」とクリーンさを訴える。だが、同氏も他の候補者と同様、「不正に揺れたサッカー界の人間だ」と冷ややかに見る批評家もいる。
もっと読む FIFA会長選 インファンティーノ氏、サッカー界の頂点を狙う
おすすめの記事
「内紛」のFIFA、会長の座は再びスイスのブラッター氏に
このコンテンツが公開されたのは、
議題の一つは「サッカーの王」と呼ばれる会長の選任。立候補者はスイス人の「セップ」ことヨゼフ・ブラッター氏のみで、選挙を目前に汚職疑惑が浮上したにもかからわず、ブラッター氏は4期連続で選任された。 選挙は秘密投票形式で行…
もっと読む 「内紛」のFIFA、会長の座は再びスイスのブラッター氏に
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。