音楽家やデザイナーなどスイスでアートを仕事にする人々は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行により減った収入の一部に対する補償を申請できる。
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スイス政府は先月、文化業界向けに総額2億8000万フラン(約310億円)の経済対策を講じると打ち出した。連邦内務省文化局は6日、その内訳外部リンクを発表。1億フランが文化関連の非営利団体に、2500万フランが個人への緊急助成に充てられる。また1億4500万フランを文化関連企業・個人の減収分の補償、1000万フランをアマチュアの音楽・演劇団体の支援に使う。
非営利の文化事業は、無利子融資を申請できる。融資額は直近の財務諸表ベースで収益の3割が上限。公的補助金は控除される。
先月20日に公布された指令によると、一連の助成・融資の対象には舞台芸術、デザイン、映画、視覚芸術、文学、音楽、博物館が含まれる。
文化関連を本業とするスイス居住の自営業者は、1日あたり最大196フラン(約2万2千円)の緊急支援を申請できる。年収が独身で4万フラン、既婚夫婦で6万フラン以下の人が対象だ。
受給には直近の直接連邦税の申告書と経済的困難の証明が必要だ。収入の損失補償は緊急支援と相殺される。
さらにイベントやプロジェクトの中止や延期、営業の停止を余儀なくされた文化業界の企業・専門家は、財政支援を受けることがえきる。キャンセルへの補償は、発生した経済的損失の最大8割をカバーする。失われた利益は補償されない。
アマチュア団体も、活動中のメンバーの数に応じて最大1万フランの補償を受けられる。
2カ月限定
出版社や楽器メーカー・販売店、ビデオショップ、ダンスクラブ、ナイトクラブは政府の緊急対策の対象外。建築会社や写真現像業者、図書館、美術品ディーラーも、資金援助を請求できない。一方、テキスタイルデザイン、オブジェクトデザイン、ジュエリーデザイン、グラフィックデザインの講座やスタジオは対象に含まれる。
文化緊急対策は、3月21日に遡って発効し、2カ月限定。連邦政府は、延長を検討している。
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