スイスの視点を10言語で

スイスの食の遺産に馬肉を追加

スイスの食の無形文化遺産の公式リストに「馬肉」が追加された。

食の遺産協会外部リンクが27日、発表した。ただ同協会は、馬肉には論争がないわけではないとコメントした。馬をコンパニオンアニマル(伴侶動物)と見なす人にとっては「犬や猫を食べるのに匹敵」するからだ。

しかし、フランス革命後、フランスが馬肉の禁止を取り消したことがきっかけで、スイスは馬肉の消費が増加。乗馬や馬車の需要が減り、馬肉は牛肉よりも安く手に入るようになった。

同協会は「何世紀にもわたり、馬は価値が高すぎて、と殺されなかった」という。馬は牛よりも食べる量が多いほか、飼料の使用効率が低く、より多くのエネルギーを消費すると付け加えた。

おすすめの記事

おすすめの記事

ペットか食肉かはモラルの問題

このコンテンツが公開されたのは、  この問題は長年くすぶっており、メディアで大きく取りざたされることも度々ある。最近ではチューリヒ州の日刊紙ターゲス・アンツァイガー(Tages Anzeiger)が、犬・猫の肉を時折食べているという人たちの証言を匿名で掲…

もっと読む ペットか食肉かはモラルの問題

連邦政府が設立した食の遺産協会は、塩、グラールス州のアルプスチーズ、ヴァレー(ヴァリス)州のライ麦パンなど、400の製品をリスト化している。

このリストに今年末、ジュラ州産の馬肉とチーズが追加された。リストに加わるには、その製品が少なくとも1世代をまたいで受け継がれ、40年間継続的に生産されていることなどが条件となる。

近年、チューリヒの動物愛護団体の調査で、南米や欧州のと殺場での馬の虐待、さらにそうした肉がスイスに輸入されている実態が明らかになった。

人気の記事

世界の読者と意見交換

ニュース

茶色い除湿器

おすすめの記事

ETHチューリヒ、気候に優しい除湿機を開発

このコンテンツが公開されたのは、 スイスの連邦工科大学チューリヒ校(ETHZ)は10日、電気を使わない除湿器を開発したと発表した。壁や天井の建築材として、空気中の湿気を吸収し一時的に蓄えることができる。

もっと読む ETHチューリヒ、気候に優しい除湿機を開発
Xマークの画面

おすすめの記事

スイスでX離れ進む

このコンテンツが公開されたのは、 スイスで「X」から撤退を表明する企業や著名人が相次いでいる。

もっと読む スイスでX離れ進む
ベルジエ報告

おすすめの記事

「スイス銀行のナチス関連口座は再調査を」 歴史家ら提唱

このコンテンツが公開されたのは、 スイス最大手のUBS銀行の資料室には、第二次世界大戦中の行動に関する秘密がまだ残されている可能性がある――。過去にスイスの銀行と独ナチス政権とのつながりを調査した歴史家、マルク・ペレノード氏は、再調査の必要性を強調する。

もっと読む 「スイス銀行のナチス関連口座は再調査を」 歴史家ら提唱
整備中の飛行機

おすすめの記事

スイス航空の緊急着陸 客室乗務員の死因は酸欠

このコンテンツが公開されたのは、 スイスインターナショナルエアラインズ(SWISS)のブカレスト発チューリヒ便が先月オーストリアのグラーツで緊急着陸した後、客室乗務員(23)が死亡した事件で、死因は酸欠だったことが分かった。複数のスイスメディアが報じた。

もっと読む スイス航空の緊急着陸 客室乗務員の死因は酸欠
署名の入った箱

おすすめの記事

国民投票に向けた署名がまたも偽造

このコンテンツが公開されたのは、 医療品の安定供給を求める国民投票に向けて集められた署名のうち、3600筆以上が無効な署名だったことが明らかになった。

もっと読む 国民投票に向けた署名がまたも偽造
エリック・ヘンニさん

おすすめの記事

スイスの柔道家エリック・ヘンニ、86歳で死去 東京五輪柔道銀メダリスト

このコンテンツが公開されたのは、 1964年東京オリンピックで銀メダルを勝ち取ったスイス人柔道家のエリック・ヘンニ(Eric Hänni)さんが25日、86歳で死亡した。スイス柔道・柔術協会が発表した。

もっと読む スイスの柔道家エリック・ヘンニ、86歳で死去 東京五輪柔道銀メダリスト

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部