2017年4月にスイス西部・ヴァレー(ヴァリス)州で導入された地域通貨「ファリネ」は、地域経済を盛り上げるという当初目的を達成できず、今年末で廃止されることになった。
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ファリネ運営協会外部リンクは5日、地域通貨の廃止を発表。「地元住民の大部分は素晴らしいアイデアだと思っていたが、アイデアだけで地元経済に影響を与え続けることはできない」と語った。
協会によれば、ファリネは既に地域活性化に熱心な企業しか採用せず、広がりを欠いた。電子決済の普及も大きな競争相手となった。
ファリネの所有者は、12月31日までに提携企業で使用でき、来年2月まで換金できる。
2015年からジュネーブで発行されている地域通貨「レマン」は広く流通している。レマン湖畔のスイス・フランスの企業550社が提携し、数万枚の紙幣が流通する。
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地域通貨はスイスでブームになりつつある。南部のヴァリス(ヴァレー)州では今年4月、地域通貨「ファリネ」紙幣の流通を始める。ジュネーブでは2015年、レマンと呼ばれる地域通貨の流通が始まった。
地域通貨イズナウのアイデアは、ジュネーブで行われた00年の夏祭り「ジュネーブ・フェスティバル」の資金集めに作られた記念通貨「サブリエ」がもとになっている。ファリネは、ヴァリス州シオンが06年の冬季五輪招致運動で発行した地域通貨が原点だ。
ファリネの運営団体は紙幣の印刷費2万5600フランをクラウドファンディングで集めたと公表。流通枚数は8万枚で、協賛するカフェやタクシー会社、商店など100カ所で使える。
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