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ローザンヌで羽を広げるバレエダンサー

心のゆとりを持って挑むチューリヒ留学中の日本人ダンサー

2月3日から開催されているローザンヌ国際バレエコンクールで、プレッシャーを感じることなくゆったりとした心構えで参加している住山美桜さん(18)と佐々木須弥奈さん(18)。スイスのチューリヒ・ダンス・アカデミー外部リンクにバレエ留学中というこの2人にインタビューした。

レッスン審査が始まる前、「緊張していますか?」というスイスインフォの問いに対して、住山さんは「いいえ、全然」と即答する。舞台裏で自分の出番を待つ佐々木さんも落ち着いた様子で、レッスンでは伸びやかな動きを披露する。振付家からの指導にもハキハキと英語で答え、これまで学んできた振付とは異なる表現の仕方や舞台の使い方に耳を傾け、エネルギーを全力投球している。

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ローザンヌで羽を広げるバレエダンサー

このコンテンツが公開されたのは、 10 代のバレエダンサーを取り巻く環境は、どのように変貌を遂げつつあるのだろうか?ローザンヌ国際バレエコンクールの最新情報をお届けする。

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落ち着いてコンクールに集中できているのは、2人が普段から英語で行われる指導に慣れ、国籍豊かな異なる講師の指導を受け、自立した生活を送っているという自己経験からくるのだろう。東京都出身の住山さんは、3歳のころに自宅の近くでバレエを習い始めた。幼いころから演じることが好きだったが、「海外を意識して、ちゃんとバレエを学びたい」と思い、東京でオーディションを受け、15歳でチューリヒへ留学する決意をした。

同じく3歳から親の勧めでバレエを始めた大阪府出身の佐々木さんは、同アカデミーに留学していた知り合いの話に影響を受け、安心して留学できる環境にあるスイスに留学しようと、14歳の時に心に決めた。現在、チューリヒに留学して4年。学校で、ダンス、音楽、英語、解剖学といったバレエダンサーに必要な知識を身に着ける授業を受けた後、好きな料理作りを楽しみながら自炊生活を送る。

2人とも留学した当初は学校の学生寮で生活をしていたが、現在はチューリヒに自分でアパートを借りて暮らしている。学校側は、「スイスの滞在許可証取得のための、困難なドイツ語での手続きの支援はするが、家賃の支払いや家事のやりくりなど、すべて自分でできるダンサーの育成を促す」と話す。そのため、留学して最初の1年は寮生活を送らせ、その後、チューリヒでの生活に慣れてくると数人でアパートに暮らす共同生活を許可する。そして、自活できると判断される場合は一人暮らしを勧めるという段階的な自立を推奨している。一流のダンサーになるための生活態度の基本として、自立していることが大切だからだ。

ローザンヌのバレエコンクールでは、住山さんは今年新たに加わったリチャード・ウェアロックの作品「(a)Swan Lake(白鳥の湖)」に挑戦する。今日のレッスンでは「心から楽しんで踊れた」と振り返る。「自分を信じてありのままの自分を見せられたら」との想いを抱く。

佐々木さんは、クラシック・バリエーションではタンバリンを足先で弾く「エスメラルダ」を披露する。コンクールでは「同じ目標をもって頑張っている子たちと一緒にレッスンして刺激し合えることで、この1週間でたくさんの経験が積めると思う」と言う。「自分の精一杯を出せるように頑張りたい」という意気込みだ。

正式名称はPrix de Lausanne他のサイトへ外部リンク(プリ・ド・ローザンヌ)。スイス西部のヴォー州ローザンヌで1973年から開催されている。15歳~19歳未満を対象にした世界最高の国際コンクールの一つで、若いダンサーの登竜門とも言われる。

第47回コンクールは、2019年2月3日から10日まで開催され、決勝は9日に行われる。予選のビデオ審査を通過した74人が参加する。入賞者は、希望するバレエ学校かバレエ団で1年間研修でき、奨学金が与えられる。

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