バーゼルで予定されていた世界中の海洋生物と淡水生物を紹介する新しい大規模の水族館(オツェアニウム、Ozeanium)の建設が、反対派の緑の党と環境団体によって住民投票にかけられることになった。
このコンテンツが公開されたのは、
総工費1億フラン(約110憶円)、2024年にオープン予定の同プロジェクトに反対する署名は、投票に必要な最低数の2倍以上が集まった。水族館建設の主な支持者であるバーゼル動物園は、年間70万人のビジターがこの複合施設を訪れると期待する。
水族館ではサメ、エイ、サンゴ、ペンギンなどの水生生物を飼育する約40の水槽を予定。建物はチューリヒを拠点とする建築事務所ボルツハウザー・アーキテクテンが設計し、常時1000人のビジターを収容できるデザインだ。
反対派は、水族館に年間100万人近い見学者が訪れることに異議はないが、そのために世界中から生き物が輸入されることが問題だと主張。そして「動物の苦しみ」や「生態系を弱める」ことにつながる可能性があると訴える。
それに対しバーゼル動物園館長オリヴィエ・パガン氏は、水族館でこういった生き物と触れ合うことで、逆にその生態系を守ろうと思う気持ちが芽生えるはずだと反論している。
投票は5月19日に行われる予定。
おすすめの記事
ETHチューリヒ、気候に優しい除湿機を開発
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの連邦工科大学チューリヒ校(ETHZ)は10日、電気を使わない除湿器を開発したと発表した。壁や天井の建築材として、空気中の湿気を吸収し一時的に蓄えることができる。
もっと読む ETHチューリヒ、気候に優しい除湿機を開発
おすすめの記事
スイスでX離れ進む
このコンテンツが公開されたのは、
スイスで「X」から撤退を表明する企業や著名人が相次いでいる。
もっと読む スイスでX離れ進む
おすすめの記事
スイスの研究者、キノコで発電する電池を開発
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの研究者たちが、キノコで発電する電池を開発した。農業や環境研究に使われるセンサーに電力を供給できるという。
もっと読む スイスの研究者、キノコで発電する電池を開発
おすすめの記事
ジョンソン・エンド・ジョンソン、スイスでの人員削減を計画
このコンテンツが公開されたのは、
米ヘルスケア大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は、スイスでの人員削減を計画している。
もっと読む ジョンソン・エンド・ジョンソン、スイスでの人員削減を計画
おすすめの記事
「スイス銀行のナチス関連口座は再調査を」 歴史家ら提唱
このコンテンツが公開されたのは、
スイス最大手のUBS銀行の資料室には、第二次世界大戦中の行動に関する秘密がまだ残されている可能性がある――。過去にスイスの銀行と独ナチス政権とのつながりを調査した歴史家、マルク・ペレノード氏は、再調査の必要性を強調する。
もっと読む 「スイス銀行のナチス関連口座は再調査を」 歴史家ら提唱
おすすめの記事
スイス航空の緊急着陸 客室乗務員の死因は酸欠
このコンテンツが公開されたのは、
スイスインターナショナルエアラインズ(SWISS)のブカレスト発チューリヒ便が先月オーストリアのグラーツで緊急着陸した後、客室乗務員(23)が死亡した事件で、死因は酸欠だったことが分かった。複数のスイスメディアが報じた。
もっと読む スイス航空の緊急着陸 客室乗務員の死因は酸欠
おすすめの記事
ユングフラウヨッホ、2024年の来場者が100万人を突破
このコンテンツが公開されたのは、
ユングフラウ鉄道グループは、ユングフラウヨッホの2024年の来場者が105万8600人となり、2015年以来6度目の100万人の大台を超えたと発表した。
もっと読む ユングフラウヨッホ、2024年の来場者が100万人を突破
おすすめの記事
2024年のスイスの企業倒産件数、過去最高に
このコンテンツが公開されたのは、
スイスは2024年の企業倒産件数が過去最高を記録した。
もっと読む 2024年のスイスの企業倒産件数、過去最高に
おすすめの記事
国民投票に向けた署名がまたも偽造
このコンテンツが公開されたのは、
医療品の安定供給を求める国民投票に向けて集められた署名のうち、3600筆以上が無効な署名だったことが明らかになった。
もっと読む 国民投票に向けた署名がまたも偽造
おすすめの記事
スイスの柔道家エリック・ヘンニ、86歳で死去 東京五輪柔道銀メダリスト
このコンテンツが公開されたのは、
1964年東京オリンピックで銀メダルを勝ち取ったスイス人柔道家のエリック・ヘンニ(Eric Hänni)さんが25日、86歳で死亡した。スイス柔道・柔術協会が発表した。
もっと読む スイスの柔道家エリック・ヘンニ、86歳で死去 東京五輪柔道銀メダリスト
続きを読む
おすすめの記事
ヨーロッパ最大級の淡水魚水族館「アクアティス」、スイスにオープン
このコンテンツが公開されたのは、
アマゾンに生息する珍しい淡水魚も鑑賞できる、ヨーロッパ最大級の淡水魚水族館「アクアティス(Aquatis)」が先月21日、ローザンヌにオープンした。水族館側がこの事業を科学的で持続可能なプロジェクトだと捉える一方、動物保護団体は批判の声を上げている。
もっと読む ヨーロッパ最大級の淡水魚水族館「アクアティス」、スイスにオープン
おすすめの記事
バーゼルに大型の海洋生物水族館が実現か?
このコンテンツが公開されたのは、
現代の水族館は、海洋生物についての知識を深め、それらとの持続的な共存方法を学ぶ場所となるよう工夫されなければならない。サーカスのように、動物や海の生物をただ眺めるだけの動物園や水族館は過去のものだという。 バーゼルは海の…
もっと読む バーゼルに大型の海洋生物水族館が実現か?
おすすめの記事
動物園は動物にとって良いのか悪いのか?
このコンテンツが公開されたのは、
バーゼル動物園では大型の水族館プロジェクトが、またチューリヒ動物園ではゾウの新施設が公開された。生物をその生息地から切り離して飼育すると言う意味で、「動物園」というコンセプトそのものを批判する声も上がっている。
もっと読む 動物園は動物にとって良いのか悪いのか?
おすすめの記事
クマの保護区スイス南東部アローザにオープン
このコンテンツが公開されたのは、
スイス南東部のグラウビュンデン州・アローザに3万平方メートルのクマの保護区がオープンした。観賞ではなく動物保護を目的にしたクマ公園はスイス初。虐待・監禁されたクマの保全の場にする。
もっと読む クマの保護区スイス南東部アローザにオープン
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。