連邦内務省食品安全・獣医局(BLV)は5日、国とスイスの主な食品製造業者・小売業者がヨーグルトと朝食用シリアルに含まれる砂糖の量を2018年末までに最大5%削減する自主協定に合意したと発表した。
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ヨーグルトは2.5%、朝食用シリアルは5%削減する。
国は15年8月、ヨーグルトと朝食用シリアルに含まれる砂糖を18年末までに段階的に削減する「ミラノ宣言」を食品製造業者10社と締結。今回は「ミラノ宣言」を延長する形で、さらに踏み込んだ内容を盛り込み、10社のほかアルディ、ダノン、ケロッグ、リドルの4社が加わった。
国の16年夏の調査では、ヨーグルト1個(180グラム)に含まれる砂糖は平均17グラム、朝食用シリアルは100グラムあたり18グラムだった。翌17年8月末の2回目の調査では、ヨーグルトでは約3%、朝食用シリアルでは約5%の削減がみられた。同調査はミラノ宣言の効果を検証するなどの目的で実施した。
アラン・ベルセ内相は5日、ベルンで行われた記者会見で「このような自主的な取り組みは今のところ上手くいっている」と述べた。
これは国の食に関する政策の一環で、2024年まで継続する。連邦経済省は砂糖が健康に与える影響についての調査も義務づけている。
砂糖・脂肪分
スイス国内の生活習慣病に対する医療費は年間520億スイスフラン(約5兆9千億円)を見込む。砂糖・脂肪分の取りすぎや運動不足は肥満、糖尿病、がん、心血管系疾患を引き起こすとされる。
昨年発表された調査結果によれば、スイスの肥満率は子どもが4%、成人が12%。国の保険機関が行った食と運動に関する調査では、5人に1人の子どもが標準体重を超えているか、肥満という結果が出ている。
肥満の人の数が過去35年で2倍に増えた国は、スイスを含め世界で73カ国に上る。
(英語からの翻訳・大野瑠衣子)
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連邦内務省食品安全・獣医局(OSAV)は同日、オランダから輸入された卵から殺虫剤成分「フィプロニル」が検出されたと発表。スイス国内の大手スーパーはほぼ同時に輸入された卵の販売停止を決めた。
当局は声明で「スイスの輸入業者による検査で(殺虫剤成分が)検出された。現時点で、健康被害を及ぼすような汚染レベルではない」とした。
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