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時代とともに発展してきた直接民主制

中立性や連邦制と並んで、スイスという国を特徴付ける直接民主制。国民投票は、国民が直接意思表示をするための重要な手段だ。その国民投票にかけられてきた事案の数は、1970年代以降著しく増えている。1848年から現在まで、実に600回以上もの国民投票が行われてきた。

 世界で最も投票所に足を運ぶことの多いスイス国民は、年平均4回の投票を通し、政治的決定のプロセスに直接参加することができる。スイスの直接民主制を代表する国民投票には3種類あるが、以下のグラフは、それらが時代とともにどのように発展してきたかを示している。

備考:このインタラクティブなグラフは、パソコンやタブレット端末での閲覧に最適化されています。グラフの一部をクリックまたはピンチインすると拡大できます。グラフ上にカーソルを移動させれば、それぞれの国民投票の詳細や結果が見られます。

イニシアチブ

 国民はイニシアチブ(国民発議)を提起することで、憲法条項の追加・修正・廃止などの提案を行うことができる。イニシアチブを成立させ、国民投票にかけるためには、18カ月以内に有権者10万人の署名を集め連邦内閣事務局に提出しなければならない。

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強制的レファレンダム

 連邦議会による憲法改正案は、それがどんなに些細な修正であっても国民投票にかけられる。これを強制的レファレンダムという。また、スイスが集団安全保障機構や超国家機関に加盟する場合も自動的に国民投票が行われる。

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任意のレファレンダム

 スイス国民は、連邦議会で承認された法律に対しても異議を唱える権利を与えられている。新法公布後の100日以内に、有権者5万人分の署名を集めて連邦内閣事務局に提出すれば、新法の是非を国民投票で問うことができる。これを任意のレファレンダムという。

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これらのグラフは、オープンソース外部リンクで作成されました。


(仏語からの翻訳・編集 由比かおり)

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