スイス連邦内務省男女均等待遇局が、国連の持続可能な発展目標(SDGs)の達成に貢献する公共機関として、2018年の「公共サービス賞」外部リンクに選ばれた。2015年から取り組んでいる同局の「男女間賃金格差是正イニシアチブ」が評価された。受賞式は今月23日の「公共サービス・デー」に行われる。
このコンテンツが公開されたのは、
全州議会(上院)は先月29日、イニシアチブに基づいて政府がまとめた賃金格差是正計画を承認した。従業員数が100人以上の民間企業に、4年ごとに男性・女性従業員それぞれの給与水準を政府に報告する義務を課すのが第一の柱だ。対象を50人以上とする当初案は否決した。同案はこの後国民議会(下院)で議論される。
第二の柱は、賃金が平等に支払われているかどうか、公的機関に定期的に監査する権限を与えることだ。政府・議会は法文化を急ぐ。
連邦統計局が2014年に実施した調査では、10~12年の男女間に18.9%の賃金格差があった。経験や資格の違いにも起因するが、政府は格差の7%超は男女差別が原因だと指摘する。
スイスは81年の憲法改正で男女間の賃金の平等を明記し、96年に男女平等法を制定した。格差是正への歩みは遅いが、均等待遇局と15年のジェンダー平等オフィスと2015年のイニシアチブは国連によって早い進歩の触媒として認識されている。
おすすめの記事
スイス、ロシアに追加制裁 輸出規制を強化
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦政府は16日、ウクライナに侵攻するロシアへの追加制裁を発表した。ロシアの産業・軍事・技術に必要な製品の輸出規制が強化されるほか、政党、NGO団体、報道機関がロシア政府からの寄付を受け取ることが禁止される。
もっと読む スイス、ロシアに追加制裁 輸出規制を強化
おすすめの記事
チューリヒの一等地にパン屋開業 高級街に転機か
このコンテンツが公開されたのは、
高級ブランドが立ち並ぶチューリヒのバーンホフ通りにパン屋が開業し、大きな話題を呼んでいる。通りを象徴する百貨店の撤退や再開と合わせ、街の大きな転機になるとの指摘もある。
もっと読む チューリヒの一等地にパン屋開業 高級街に転機か
おすすめの記事
世界の年金制度ランキング、スイスは12位 首位はオランダ
このコンテンツが公開されたのは、
コンサルタント会社マーサーが14日公表した世界年金制度ランキング(2024年度)で、オランダが世界一の年金制度の評価を得た。スイスは12位にランクインした。
もっと読む 世界の年金制度ランキング、スイスは12位 首位はオランダ
おすすめの記事
チューリヒ映画祭、最優秀賞にルンガーノ・ニョニ監督 伊藤詩織監督作品は2部門受賞
このコンテンツが公開されたのは、
第20回チューリヒ映画祭(ZFF)が10月3日~13日開かれ、ルンガーノ・ニョニ監督のコメディ映画「On Becoming a Guinea Fowl」が最優秀作品賞を受賞した。2位には伊藤詩織さんが監督したドキュメンタリー映画「Black Box Diaries」が選ばれた。
もっと読む チューリヒ映画祭、最優秀賞にルンガーノ・ニョニ監督 伊藤詩織監督作品は2部門受賞
おすすめの記事
世界大学ランキング 連邦工科大学チューリヒ校は欧州1位
このコンテンツが公開されたのは、
英教育誌「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)」が9日発表した世界大学ランキング(25年度)で、スイス連邦工科大学チューリッヒ校が前回に続き11位にランクインし、欧州内では1位の評価を獲得した。
もっと読む 世界大学ランキング 連邦工科大学チューリヒ校は欧州1位
おすすめの記事
スイスでチーズ品評会 最優秀賞決まる
このコンテンツが公開されたのは、
スイス南部ティチーノ州ルガーノで開かれたチーズ品評会「スイスチーズ・アワード」で4日、1100品を超えるチーズの中から、最も優れた3品が選ばれた。
もっと読む スイスでチーズ品評会 最優秀賞決まる
おすすめの記事
チューリヒ、男がナイフで園児襲撃 命に別状なし
このコンテンツが公開されたのは、
チューリヒ市北部で1日、路上を歩いていた園児の集団に男が刃物で切りつけ、子ども3人が負傷した。チューリヒ市警察は中国人留学生の男(23)を逮捕した。
もっと読む チューリヒ、男がナイフで園児襲撃 命に別状なし
おすすめの記事
氷河の融解でスイスとイタリアの国境に変化
このコンテンツが公開されたのは、
スイスはイタリアとフランスとの国境を変更した。イタリアとの国境は氷河の融解、フランスとの国境はジュネーブ地方の新しい路面電車と河川にそれぞれ関連している。
もっと読む 氷河の融解でスイスとイタリアの国境に変化
おすすめの記事
スイス中央銀行、0.25%の利下げ
このコンテンツが公開されたのは、
スイス国立銀行(中銀、SNB)は26日、政策金利を0.25%引き下げ、1%にすると発表した。
もっと読む スイス中央銀行、0.25%の利下げ
おすすめの記事
チューリヒ市の有権者、CO2回収プロジェクトを支持
このコンテンツが公開されたのは、
チューリヒ市の有権者は22日の住民投票で、市内の下水処理場における革新的なCO2回収プロジェクトを承認した。
もっと読む チューリヒ市の有権者、CO2回収プロジェクトを支持
続きを読む
おすすめの記事
透明性の向上で男女の賃金差別を解消できるのか
このコンテンツが公開されたのは、
「同一労働同一賃金」。スイスでは1981年にこの原則が憲法に盛り込まれた。しかし、いまだ企業の取り組みは完全ではない。賃金の平等を軽視する企業に対し、処分ではなく管理を徹底しようという案が、先頃議会の承認を得た。
もっと読む 透明性の向上で男女の賃金差別を解消できるのか
おすすめの記事
兵役を志願したスイス人女性
このコンテンツが公開されたのは、
スイスで兵役義務が課せられるのは男性だけで、女性にはない。これを不公平と考えたゾエ・フライさんは、その主張が口先だけでないことを示すため、自ら兵役を志願した。数少ないスイスの女性兵士、フライさんの1日を追った。
もっと読む 兵役を志願したスイス人女性
おすすめの記事
男女平等法の活用、現実は厳しく
このコンテンツが公開されたのは、
「お子さんをお望みですか?」。非常に稀(まれ)な特例以外、雇用側は面接の際、このような質問をしてはならない。それでもそう聞く人はいる。そんなとき、女性は嘘(うそ)をついてもかまわない。子どもを欲しがっているという理由で…
もっと読む 男女平等法の活用、現実は厳しく
おすすめの記事
1970年からの職業別男女比率の移り変わり
このコンテンツが公開されたのは、
男性助産師、女性電気技師…。実際には性別で職業が制限されていなくても、職業に関する性別のステレオタイプはスイスにも根強く残っている。この記事では、スイスにおける職業別男女比率の50年間の推移をインフォグラフィックで紹介する。
もっと読む 1970年からの職業別男女比率の移り変わり
おすすめの記事
スイス、男性と女性の定年年齢が違うのはなぜ?
このコンテンツが公開されたのは、
スイスでは男性は65歳、女性は64歳で定年を迎える。男性の方が平均寿命が短いのだから、不公平だという人もいるかもしれない。なぜそのような差が出来たのだろう?スイスの老齢・遺族年金制度の歴史を紐解いた。(SRF/swissinfo.ch)
もっと読む スイス、男性と女性の定年年齢が違うのはなぜ?
おすすめの記事
スイスで差別の報告件数が最多に
このコンテンツが公開されたのは、
スイスで2017年前半に報告された人種や肌の色、宗教による差別の件数は前年に比べ増加。意識の高まりやカウンセリングセンターに行きやすくなったことが背景にある。
もっと読む スイスで差別の報告件数が最多に
おすすめの記事
男女格差指数、スイスは21位と下落
このコンテンツが公開されたのは、
世界経済フォーラム(WEF、本部ジュネーブ)が2日付で、各国の男女格差を測る2017年のジェンダーギャップ指数を公表した。スイスは144カ国中21位と前回より10位もランクダウンし、北欧諸国に遅れをとった。職場環境と教育の選択肢が低く評価されたことが下落の原因だった。
もっと読む 男女格差指数、スイスは21位と下落
おすすめの記事
男女の賃金格差、 平等への道のりは遠い
このコンテンツが公開されたのは、
スイスでは同じ仕事でも、男女に賃金格差があるのがいまだに一般的だ。そんな中、電力会社「ローマンド・エナジー」の社長、ピエール・アラン・ウレヒさんは「賃金の平等は企業にもメリットがある」と主張する。同社は男女の平等賃金の実践を評価され優秀企業の認定を受けたスイスでも数少ない企業の一つだ。
もっと読む 男女の賃金格差、 平等への道のりは遠い
おすすめの記事
SDGsに対するスイスの野心的な取り組み 一貫性欠如の指摘も
このコンテンツが公開されたのは、
2030年までに、世界全体が取り組む目標と達成すべきターゲットを示した「持続可能な開発目標(SDGs)」。これを実現するためにスイスでも、さまざまな方策が決定された。だが、スイスの取り組みは一貫していないと指摘するNGOの声も聞かれる。
国連(UN)のこの「持続可能な開発目標(SDGs)」は、貧困の根絶や環境保護などの分野に関する17の目標と、169項目のターゲットを掲げる。これは、01年に策定され、15年末に期限を迎える「ミレニアム開発目標(MDGs)」を後継する新しい目標だ。
もっと読む SDGsに対するスイスの野心的な取り組み 一貫性欠如の指摘も
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。