スイスの視点を10言語で

上場企業の取締役会にクオータ制導入 スイス上院も可決

スウォッチの役員
スウォッチグループの取締役員で、ハリー・ウィンストンの最高経営責任者(CEO)も務めるナイラ・ハイエック氏(右端) Keystone / Peter Klaunzer

スイスの全州議会(上院)は19日、国内上場企業の執行役員会と取締役会にクオータ制(役職の一定割合を女性に割り当てる制度)を導入する案を可決した。

会社法改正案の一環。この日上院で投票が行われ、賛成27票、反対13票だった。同案は昨夏、国民議会(下院)でわずか1票差で可決された

対象となるのは従業員250人以上の上場企業。国内200社が該当する。今後5年間で取締役員の30%、10年間で執行役員の20%を女性が占めなければならない。

違反した場合の罰則はないが、基準を達成できない企業は年次決算報告書でその理由と改善策を明示する。

クオータ制の導入は女性閣僚のシモネッタ・ソマルーガ環境・運輸・エネルギー・通信相が主導。スイスでは、取締役員で女性が占める割合は20%、大企業上位100社の執行役員では10%にとどまる。

スイスでは14日、全国的な女性ストライキが行われ、女性ら約50万人が参加。同一賃金・同一労働、職場でのハラスメント撲滅などを訴え、国内外のメディアで大きく取り上げられた。

おすすめの記事

人気の記事

世界の読者と意見交換

ニュース

茶色い除湿器

おすすめの記事

ETHチューリヒ、気候に優しい除湿機を開発

このコンテンツが公開されたのは、 スイスの連邦工科大学チューリヒ校(ETHZ)は10日、電気を使わない除湿器を開発したと発表した。壁や天井の建築材として、空気中の湿気を吸収し一時的に蓄えることができる。

もっと読む ETHチューリヒ、気候に優しい除湿機を開発
Xマークの画面

おすすめの記事

スイスでX離れ進む

このコンテンツが公開されたのは、 スイスで「X」から撤退を表明する企業や著名人が相次いでいる。

もっと読む スイスでX離れ進む
ベルジエ報告

おすすめの記事

「スイス銀行のナチス関連口座は再調査を」 歴史家ら提唱

このコンテンツが公開されたのは、 スイス最大手のUBS銀行の資料室には、第二次世界大戦中の行動に関する秘密がまだ残されている可能性がある――。過去にスイスの銀行と独ナチス政権とのつながりを調査した歴史家、マルク・ペレノード氏は、再調査の必要性を強調する。

もっと読む 「スイス銀行のナチス関連口座は再調査を」 歴史家ら提唱
整備中の飛行機

おすすめの記事

スイス航空の緊急着陸 客室乗務員の死因は酸欠

このコンテンツが公開されたのは、 スイスインターナショナルエアラインズ(SWISS)のブカレスト発チューリヒ便が先月オーストリアのグラーツで緊急着陸した後、客室乗務員(23)が死亡した事件で、死因は酸欠だったことが分かった。複数のスイスメディアが報じた。

もっと読む スイス航空の緊急着陸 客室乗務員の死因は酸欠
署名の入った箱

おすすめの記事

国民投票に向けた署名がまたも偽造

このコンテンツが公開されたのは、 医療品の安定供給を求める国民投票に向けて集められた署名のうち、3600筆以上が無効な署名だったことが明らかになった。

もっと読む 国民投票に向けた署名がまたも偽造
エリック・ヘンニさん

おすすめの記事

スイスの柔道家エリック・ヘンニ、86歳で死去 東京五輪柔道銀メダリスト

このコンテンツが公開されたのは、 1964年東京オリンピックで銀メダルを勝ち取ったスイス人柔道家のエリック・ヘンニ(Eric Hänni)さんが25日、86歳で死亡した。スイス柔道・柔術協会が発表した。

もっと読む スイスの柔道家エリック・ヘンニ、86歳で死去 東京五輪柔道銀メダリスト

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部