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赤十字国際委員会に初の女性総裁が就任へ

Mirjana Spoljaric Egger in Bern.
ミリヤナ・スポリアリッチ・エッゲー氏は、スイス外交官や国連職員として経験を積んできた Keystone / Peter Schneider

スイスに本部を置く赤十字国際委員会(ICRC)は、ミリヤナ・スポリアリッチ・エッゲー氏を次期総裁に選出した。2022年10月1日に就任する。

ICRCの意思決定機関である理事会は先月25 日、来年9月に退任するペーター・マウラー総裁の後継者にミリヤナ・スポリアリッチ・エッゲー氏を選出したと発表した。ICRCの約160年の歴史の中で、同職に女性が就くのは初めてだ。

スポリアリッチ氏は声明外部リンクで、紛争や暴力の被害者を支援するという「ICRCが使命とする人道的価値観を具体化する」ために全力を尽くすと述べた。

これまで10年総裁を務めてきたマウラー氏は、スポリアリッチ氏の就任はICRCに「戦略的ビジョン、強力な国際経験、そして広範な外交的背景」をもたらすと述べた。

「スポリアッチ氏は熟練した指導者であり、武力紛争や暴力の影響を受けた人々に対する強力で思いやりのある擁護者になることを確信している」(マウラー氏)

スポリアリッチ氏は現在、国連開発計画(UNDP)の事務局長補佐兼副管理者を務める。UNDPヨーロッパ地域局と独立国家共同体(CIS)を統括している。

かつてはベルンにある外務省で国連および国際組織部門の責任者を務め、スイスの国連政策や優先事項の策定に携わった。

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