スイスの視点を10言語で

スイスで増えるスマホ決済 決済サービス利用動向調査

スマートフォンで支払う手元
他の国と同様、スイスでも現金はデジタル競争にさらされている © Keystone / Christian Beutler

スイスのオンライン調査で、スマートフォンやスマートウォッチをかざして支払いを行う人は37%と、2年前の25%から大幅に増加したことが分かった。

VISAとフォルサ研究所が共同し、スイスに住む18歳以上の1千人を対象に行われたビザ・ペイメント・モニター調査(第3回)で明らかになった。

回答者の72%が「電子決済(キャッシュレス決済)を好んで利用している」と答えた。「電子決済ができない店を敬遠する」と答えたのはドイツ語圏で27%、フランス語圏で34%、イタリア語圏で37%だった。

ただ、調査では電子決済が完全に普及しているわけではないことも明らかになった。「非接触型(コンタクトレス)決済を利用している」と答えた回答者は91%に上ったものの、回答者の36%は、少なくとも月に1回は「電子決済ができなかったことがある」と答えた。電子決済が利用できない場所として最も多く挙がったのは「小規模店舗(17%)」「市場(20%)」「クリスマスマーケット(17%)」だった。

60代以上のシニア世代でも、前年比14ポイント増の25%がモバイル決済を利用しており、普及が進んだ。モバイル決済派は36歳以下でも増加の一途をたどっている。36歳以下の半数以上はスマートフォンやスマートウォッチをかざして支払いを行ったことがあると答えた。

決済データはデジタル保存

オンラインショッピングの支払いにモバイル機器を利用していると回答したのは72%で、前年と比べ7ポイント増加した。最新のデビットカードが導入され、オンラインでの支払いにも使用できるようになったことが普及を後押しした。回答者の59%が「カードをデジタル形式で保存している」と答えた。

英語からの翻訳:大野瑠衣子

人気の記事

世界の読者と意見交換

ニュース

鏡を見るバレエダンサー

おすすめの記事

ローザンヌ国際バレエコンクール2025始まる 日本から13人出場

このコンテンツが公開されたのは、 スイス西部ローザンヌで2日、第53回ローザンヌ国際バレエコンクールが始まった。23カ国から集まった85人の若手ダンサーが8日の最終選考進出を目指し、さまざまな課題曲に挑戦する。

もっと読む ローザンヌ国際バレエコンクール2025始まる 日本から13人出場
自転車で遊ぶ子ども

おすすめの記事

スイス政府、国際養子縁組を禁止へ

このコンテンツが公開されたのは、 スイス連邦政府は29日、国外から子どもを迎える国際養子縁組を将来的に禁止する意向を表明した。虐待防止措置の一環としている。

もっと読む スイス政府、国際養子縁組を禁止へ
生殖治療の画像

おすすめの記事

スイス、全てのカップルへの精子・卵子提供を合法化へ 政府方針

このコンテンツが公開されたのは、 スイス政府は29日、生殖補助医療法を改正し、カップルに対する卵子提供を合法化する方針を発表した。政府はまた既婚・未婚問わず全てのカップルへの精子・卵子提供を解禁する意向を示した。

もっと読む スイス、全てのカップルへの精子・卵子提供を合法化へ 政府方針
研究施設で働くマスク姿の人

おすすめの記事

スイスに感染症情報解析センター発足

このコンテンツが公開されたのは、 感染症に関する情報を収集・解析する「病原体バイオインフォマティクスセンター(CPB)」が23日、スイスの首都ベルンに新設された。集約したゲノムデータを管理・解析し、スイスの感染対策を改善する役割を担う。

もっと読む スイスに感染症情報解析センター発足
茶色い除湿器

おすすめの記事

ETHチューリヒ、気候に優しい除湿機を開発

このコンテンツが公開されたのは、 スイスの連邦工科大学チューリヒ校(ETHZ)は10日、電気を使わない除湿器を開発したと発表した。壁や天井の建築材として、空気中の湿気を吸収し一時的に蓄えることができる。

もっと読む ETHチューリヒ、気候に優しい除湿機を開発
Xマークの画面

おすすめの記事

スイスでX離れ進む

このコンテンツが公開されたのは、 スイスで「X」から撤退を表明する企業や著名人が相次いでいる。

もっと読む スイスでX離れ進む
ベルジエ報告

おすすめの記事

「スイス銀行のナチス関連口座は再調査を」 歴史家ら提唱

このコンテンツが公開されたのは、 スイス最大手のUBS銀行の資料室には、第二次世界大戦中の行動に関する秘密がまだ残されている可能性がある――。過去にスイスの銀行と独ナチス政権とのつながりを調査した歴史家、マルク・ペレノード氏は、再調査の必要性を強調する。

もっと読む 「スイス銀行のナチス関連口座は再調査を」 歴史家ら提唱
整備中の飛行機

おすすめの記事

スイス航空の緊急着陸 客室乗務員の死因は酸欠

このコンテンツが公開されたのは、 スイスインターナショナルエアラインズ(SWISS)のブカレスト発チューリヒ便が先月オーストリアのグラーツで緊急着陸した後、客室乗務員(23)が死亡した事件で、死因は酸欠だったことが分かった。複数のスイスメディアが報じた。

もっと読む スイス航空の緊急着陸 客室乗務員の死因は酸欠

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部