スイスの視点を10言語で

スイス外務省、米国とイランの囚人交換を歓迎

Joanne and Michael White
マイケル・ホワイトさん (右)と母親のジョアンさん Keystone

イランで拘束されていた米海軍退役軍人のマイケル・ホワイトさんが、スイスの仲介によって解放された。ホワイトさんは米国に帰国。スイス連邦外務省は4日、一連の行為を歓迎する、と発言した。

ホワイトさんは2018年にイランで拘束。直近の数週間は、テヘランのスイス大使館で軟禁されていた。

トランプ米大統領は5日朝、自身のツイッターで「マイケルが帰ってきたのは喜ばしいこと。今ちょうど帰ってきたところだ。素晴らしい。イランにお礼を言う」とコメント。ホワイトさんの米国到着時の映像を流した。

トランプ氏はその前に、ホワイトさんがスイスの航空機で移動中だとツイート。「スイスの多大な支援に感謝する」と賛辞を送った。スイスは米国とイランが国交を断絶した1980年からイランで米国の利益代表を務め、過去に両国の囚人交換を仲介してきた。

外部リンクへ移動

ホワイトさんの母親ジョアンさんは声明で、683日に渡る拘束の「悪夢は終わった」と喜んだ。ジョアンさんは 「マイケルの安全を守るべく力を尽くしてくれたスイスの外交官には、感謝してもしきれない」と語った。

メディアの報道によると、ホワイトさんは2018年、イランのマシュハド市で逮捕され、翌年3月にイランの指導者を公に侮辱した罪で10年間の懲役判決を言い渡された。

その後、ホワイトさんはがんと診断され、今年3月に出所してスイス大使館に移った。

米メディアなどの報道によると、米国側も、対イラン制裁に違反したとして自宅軟禁下にあった米イラン二重国籍の医師マジド・タヘリさんを釈放。スイス連邦外務省は、今回の「囚人の交換」について、「米国とイランの人道的ジェスチャーを歓迎する」とツイート。仲介役として、さらなる支援の「用意はできている」とした。

人気の記事

世界の読者と意見交換

ニュース

雪山で写真を撮る観光客

おすすめの記事

11月のスイスアルプス、季節外れの暖かさ

このコンテンツが公開されたのは、 スイスアルプスで、季節外れの暖かさが続いている。スイスで最も標高の高い地点にあるユングフラウヨッホでは観測史上最高を記録した。

もっと読む 11月のスイスアルプス、季節外れの暖かさ
巨大な豆腐を切る人

おすすめの記事

スイスでベジタリアン・ビーガン増加 若者・高学歴に多く

このコンテンツが公開されたのは、 スイスで肉食をやめる人が増えている。植物性食品を推進するスイスベジ協会(Swissveg)は30日、スイスのベジタリアンやビーガンの数は過去5年間で約40%増加したと発表した。

もっと読む スイスでベジタリアン・ビーガン増加 若者・高学歴に多く
草原のツルの群れ

おすすめの記事

スイスを縦断するツルが過去最多

このコンテンツが公開されたのは、 スイス鳥類研究所によると、スイスでは今季、はやくも過去最多のツルが観察されている。なかには約800羽の大規模な群れもみられた。

もっと読む スイスを縦断するツルが過去最多
手

おすすめの記事

「金銭目的」で自殺ほう助 スイスの裁判所が元看護師に有罪判決

このコンテンツが公開されたのは、 スイス南部ティチーノ州ルガーノの州刑事裁判所は23日、利己的な動機で他人の自殺を手助けしたとして、自殺教唆・ほう助の罪に問われた同州の元看護師の女(67)に条件付き罰金刑を言い渡した。

もっと読む 「金銭目的」で自殺ほう助 スイスの裁判所が元看護師に有罪判決
眼の診察

おすすめの記事

スイス、外来診療の新料金体系で合意 定額制を一部導入

このコンテンツが公開されたのは、 スイスの医療機関団体は22日、外来患者向けの新料金体系を承認したと発表した。エリザベット・ボーム・シュナイダー内務相は積年の議論に決着がついたことを歓迎した。

もっと読む スイス、外来診療の新料金体系で合意 定額制を一部導入
戦車

おすすめの記事

スイス製武器の再輸出解禁案まとまる 主要政党の賛否まとまらず

このコンテンツが公開されたのは、 スイス国民議会(下院)安全保障委員会は、スイス製武器の再輸出の解禁案をまとめた。武器の輸出から5年経過を条件に、ウクライナなど紛争中の第三国への再輸出を認める内容だ。ただ主要政党の間では賛否が割れている。

もっと読む スイス製武器の再輸出解禁案まとまる 主要政党の賛否まとまらず
新聞を読む男性

おすすめの記事

スイスで「ニュース離れ」さらに深刻に メディア品質年鑑

このコンテンツが公開されたのは、 チューリヒ大学公共・社会研究センターが毎年まとめる「スイスメディア品質年鑑」2024年度版で、スイスでニュースを平均以下の量しか消費しない人の割合は46%と、過去最高を更新したことがわかった。スイスメディア全体の質は引き続き「良好」と評価された。

もっと読む スイスで「ニュース離れ」さらに深刻に メディア品質年鑑
スイスのアイスホッケー代表

おすすめの記事

アイスホッケーのスイス代表、国旗の白十字使用認められず

このコンテンツが公開されたのは、 アイスホッケーのスイス代表チームは、ユニフォームにスイスの国旗である白十字の紋章を付けることができなくなった。スイスアイスホッケー連盟(SIHF)が連邦行政裁判所に提出した申請が遅すぎたのが原因だ。

もっと読む アイスホッケーのスイス代表、国旗の白十字使用認められず
机に座るスーツ姿の男性

おすすめの記事

スイス、ロシアに追加制裁 輸出規制を強化

このコンテンツが公開されたのは、 スイス連邦政府は16日、ウクライナに侵攻するロシアへの追加制裁を発表した。ロシアの産業・軍事・技術に必要な製品の輸出規制が強化されるほか、政党、NGO団体、報道機関がロシア政府からの寄付を受け取ることが禁止される。

もっと読む スイス、ロシアに追加制裁 輸出規制を強化
パン屋の陳列棚

おすすめの記事

チューリヒの一等地にパン屋開業 高級街に転機か

このコンテンツが公開されたのは、 高級ブランドが立ち並ぶチューリヒのバーンホフ通りにパン屋が開業し、大きな話題を呼んでいる。通りを象徴する百貨店の撤退や再開と合わせ、街の大きな転機になるとの指摘もある。

もっと読む チューリヒの一等地にパン屋開業 高級街に転機か

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部