スイスのイグナツィオ・カシス大統領は2日、米ニューヨークの国連本部で開かれた核不拡散条約(NPT)再検討会議で、世界中で核のリスクを減らし、人道的・環境的災害を防ぐための協調行動を呼びかけた。
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カシス氏は一般討論演説外部リンクで「冷戦の終結以来、核のリスクはかつてないほど高まっている。有事のレジリエンス(復元力)を強化する対策について合意しなければならない」と述べた。ロシアのウクライナ侵攻は、米ソ間の緊張が高まった60年前のキューバ危機を想起させると語った。
「この会議は、緊急に必要とされる変革への変化の道筋をつけるものでなければならない。核兵器の役割を減らし、誤解のために原発事故が起きたり核が使われる可能性を減らすために」
スイスなど約 30カ国は、世界的な軍縮・核不拡散に向けた一連の措置を盛り込んだワーキングペーパーを提出した。
カシス氏は演説で、民生用原子力施設の安全とセキュリティーを確保するための対策が必要だとも強調した。スイスは対話を促進し架け橋となることで、平和と安全の促進に取り組んでいると述べた。
だがスイスは1977年にNPTに批准したが、昨年発効した核兵器禁止条約(TPNW)には核保有国の不参加を理由に署名しておらず、オブザーバーの地位しかない。
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英語からの翻訳:ムートゥ朋子
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