ウエリ・マウラー財務相は、スイスの連邦予算が黒字に戻るのは2024年になるとの見通しを示した
Keystone / Anthony Anex
スイス連邦議会で2021年連邦予算(1~12月)が成立した。61億フラン(約7100億円)の赤字を見込む。
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歳入は758億フランで、歳出は820億フラン。赤字幅は政府予算案の11億フランより大きく膨らみ、1993年以来(78億フラン)の大きさとなる。
コロナ関連支出が歳出を押し上げた。上院・下院は16日までに、新型コロナ危機で経営難に陥った企業への支援として、計19億フランを計上する案を承認。これにより、コロナ関連支援にかかる歳出は総額66億フランに上る。
コロナ予算としては所得補償に22億フランを充てるほか、文化施設支援に1億3千万フラン、公共交通機関支援に5億1400万フラン、国有航空管制企業スカイガイドへの資本注入に2億5千万フラン、政府債務保証に10億フランを計上した。
農業・教育予算を増額
焦点だった農家への直接補助金は、政府案では削られる方針だったが、上下院とも例年通りの水準にとどめることで一致。28億1200万フランを計上した。農業研究機関アクロスコープ予算は政府案より400万フラン増額された。
職業訓練教育予算も政府案より510万フラン多い5750万フランで決着した。その代わり、連邦工科大学や国家的に重要な研究機関への助成の増額は見送られた。
子供の権利・保護に関する予算も、政府案の113万フランから200万フランに増額された。
政府は20年度決算については31億フランの赤字と、2014年以来の赤字財政に転落すると試算している。
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